データベース エンジン、SQL Server エージェント、SQL Server Browser サービスの開始、停止、一時停止、再開、および再起動
このトピックでは、SQL Server 構成マネージャー、SQL Server Management Studio、コマンド プロンプトからの net コマンド、 Transact-SQL、または PowerShell を使用して、SQL Server データベース エンジン サービス、SQL Server エージェント サービス、または SQL Server Browser サービスを開始、停止、一時停止、再開、または再起動する方法について説明します。
作業を開始する準備:
これらのサービスの概要
追加情報
セキュリティ
使用の手順:
SQL Server 構成マネージャー
SQL Server Management Studio
コマンド プロンプト ウィンドウからの net コマンド
Transact-SQL
PowerShell
作業を開始する準備
SQL Server データベース エンジン サービス、SQL Server エージェント サービス、および SQL Server Browser サービスの概要
SQL Server コンポーネントは、Windows サービスとして実行される実行可能プログラムです。 Windows サービスとして実行されるプログラムは、コンピューター画面にアクティビティを表示することなく動作を続行できます。
データベース エンジン サービス
SQL Server データベース エンジンである実行可能プロセスです。 データベース エンジンは、既定のインスタンス (1 台のコンピューターにつき 1 つのみ) にすることも、データベース エンジンの多数の名前付きインスタンスの 1 つにすることもできます。 コンピューターにインストールされている データベース エンジンのインスタンスを判別するには、SQL Server 構成マネージャーを使用します。 既定のインスタンス (インストールした場合) は、[SQL Server (MSSQLSERVER)] として表示されます。 名前付きインスタンス (インストールした場合) は、[SQL Server (<instance_name>)] として表示されます。 既定では、SQL Server Express は [SQL Server (SQLEXPRESS)] としてインストールされます。SQL Server エージェント サービス
ジョブおよび警告と呼ばれる管理タスクをスケジュールに従って実行する Windows サービスです。 詳細については、「SQL Server エージェント」を参照してください。 SQL Server エージェントは、SQL Server のすべてのエディションで使用できるわけではありません。 SQL Server の各エディションでサポートされる機能の一覧については、「SQL Server 2012 の各エディションがサポートする機能」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=232473) を参照してください。SQL Server Browser サービス
SQL Server の各種リソースに関する着信要求を受信し、コンピューターにインストールされている SQL Server インスタンスに関するクライアント情報を提供する Windows サービスです。 コンピューターにインストールされている SQL Server のすべてのインスタンスに対して、SQL Server Browser サービスのインスタンスが 1 つ使用されます。
追加情報
データベース エンジン サービスを一時停止すると、新しいユーザーは データベース エンジンに接続できなくなりますが、既に接続しているユーザーは接続が切断されるまで処理を続行できます。 ユーザーの処理の完了を待ってからサービスを停止する場合は、一時停止を使用してください。 これにより、ユーザーが実行中のトランザクションを完了できます。 再開すると、データベース エンジンが再び新しい接続を受け入れられるようになります。 SQL Server エージェント サービスを一時停止および再開することはできません。
SQL Server 構成マネージャーおよび SQL Server Management Studio では、次のアイコンを使用してサービスの現在の状態が表示されます。
SQL Server 構成マネージャー
サービス名の隣にあるアイコン上の緑色の矢印は、サービスが開始されていることを示します。
サービス名の隣にあるアイコン上の赤い四角形は、サービスが停止していることを示します。
サービス名の隣にあるアイコン上の 2 本の青い縦線は、サービスが一時停止していることを示します。
データベース エンジンを再起動すると、サービスが停止したことが赤い四角形によって示された後、サービスが正常に開始されたことが緑色の矢印によって示されます。
SQL Server Management Studio
サービス名の隣にある緑色の円形のアイコン上の白い矢印は、サービスが開始されていることを示します。
サービス名の隣にある赤い円形のアイコン上の白い四角形は、サービスが停止していることを示します。
サービス名の隣にある青い円形のアイコン上の 2 本の白い縦線は、サービスが一時停止していることを示します。
SQL Server 構成マネージャーまたは SQL Server Management Studio の使用時は、実行できるオプションのみが利用可能になります。 たとえば、サービスが既に開始されている場合、[開始] は利用できません。
クラスターで実行中の SQL Server データベース エンジン サービスを管理するには、クラスター アドミニストレーターを使用するのが最適です。
セキュリティ
権限
サービスを開始、停止、一時停止、再開、または再起動できるのは、既定ではローカル管理者グループのメンバーだけです。 管理者以外のユーザーがサービスを管理できるようにする方法については、「[HOWTO] Windows Server 2003 でサービスを管理する権利をユーザーに付与する」を参照してください (Windows の他のバージョンでも処理は同じです)。
Transact-SQL SHUTDOWN コマンドを使用して データベース エンジンを停止するには、sysadmin 固定サーバー ロールまたは serveradmin 固定サーバー ロールのメンバーシップが必要です。この権限を譲渡することはできません。
[Top]
SQL Server 構成マネージャーの使用
SQL Server データベース エンジンのインスタンスを開始、停止、一時停止、再開、または再起動するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[ Microsoft SQL Server 2012 ]、[構成ツール] の順にポイントして、[SQL Server 構成マネージャー] をクリックします。
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[はい] をクリックします。
SQL Server 構成マネージャーの左側のペインで、[SQL Server のサービス] をクリックします。
結果ペインで [SQL Server (MSSQLServer)] または名前付きインスタンスを右クリックし、[開始]、[停止]、[一時停止]、[再開]、または [再起動] をクリックします。
[OK] をクリックし、SQL Server 構成マネージャーを閉じます。
注 |
---|
スタートアップ オプションを指定して SQL Server データベース エンジンのインスタンスを開始する方法については、「サーバーのスタートアップ オプションの構成 (SQL Server 構成マネージャー)」を参照してください。 |
SQL Server Browser または SQL Server エージェントのインスタンスを開始、停止、一時停止、再開、または再起動するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[ Microsoft SQL Server 2012 ]、[構成ツール] の順にポイントして、[SQL Server 構成マネージャー] をクリックします。
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[はい] をクリックします。
SQL Server 構成マネージャーの左側のペインで、[SQL Server のサービス] をクリックします。
結果ペインで、[SQL Server Browser] または [SQL Server エージェント (MSSQLServer)] (名前付きインスタンスの場合は [SQL Server エージェント (<instance_name>)]) を右クリックし、[開始]、[停止]、[一時停止]、[再開]、または [再起動] をクリックします。
[OK] をクリックし、SQL Server 構成マネージャーを閉じます。
注 |
---|
SQL Server エージェントは一時停止できません。 |
[Top]
SQL Server Management Studio の使用
SQL Server データベース エンジンのインスタンスを開始、停止、一時停止、再開、または再起動するには
オブジェクト エクスプローラーで、データベース エンジンのインスタンスに接続し、開始する データベース エンジンのインスタンスを右クリックし、[開始]、[停止]、[一時停止]、[再開]、または [再起動] をクリックします。
または、[登録済みサーバー] で、開始する データベース エンジンのインスタンスを右クリックし、[サービス コントロール] をポイントし、[開始]、[停止]、[一時停止]、[再開]、または [再起動] をクリックします。
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[はい] をクリックします。
アクションを実行するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
SQL Server エージェントのインスタンスを開始、停止、または再起動するには
オブジェクト エクスプローラーで、データベース エンジンのインスタンスに接続し、[SQL Server エージェント] を右クリックし、[開始]、[停止]、または [再起動] をクリックします。
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[はい] をクリックします。
アクションを実行するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
[Top]
コマンド プロンプト ウィンドウからの net コマンドの使用
Microsoft Windows net コマンドを使用して、Microsoft SQL Server サービスを開始、停止、または一時停止できます。
データベース エンジンの既定のインスタンスを開始するには
コマンド プロンプトで、次のいずれかのコマンドを入力します。
net start "SQL Server (MSSQLSERVER)"
-または-
net start MSSQLSERVER
データベース エンジンの名前付きインスタンスを開始するには
コマンド プロンプトで、次のいずれかのコマンドを入力します。 <instancename> は、管理するインスタンスの名前に置き換えます。
net start "SQL Server (instancename)"
-または-
net start MSSQL$instancename
スタートアップ オプションを指定して データベース エンジンを開始するには
net start "SQL Server (MSSQLSERVER)" ステートメントの末尾に、スタートアップ オプションをスペースで区切って追加します。 net start を使用して起動するときは、スタートアップ オプションでハイフン (-) の代わりにスラッシュ (/) を使用します。
net start "SQL Server (MSSQLSERVER)" /f /m
-または-
net start MSSQLSERVER /f /m
注 スタートアップ オプションの詳細については、「データベース エンジン サービスのスタートアップ オプション」を参照してください。
SQL Server の既定のインスタンスの SQL Server エージェントを開始するには
コマンド プロンプトで、次のいずれかのコマンドを入力します。
net start "SQL Server Agent (MSSQLSERVER)"
-または-
net start SQLSERVERAGENT
SQL Server の名前付きインスタンスの SQL Server エージェントを開始するには
コマンド プロンプトで、次のいずれかのコマンドを入力します。 instancename は、管理するインスタンスの名前に置き換えます。
net start "SQL Server Agent(instancename)"
-または-
**net start SQLAgent$**instancename
トラブルシューティングのために SQL Server エージェントを詳細モードで実行する方法については、「sqlagent90 アプリケーション」を参照してください。
SQL Server Browser を開始するには
コマンド プロンプトで、次のいずれかのコマンドを入力します。
net start "SQL Server Browser"
-または-
net start SQLBrowser
コマンド プロンプト ウィンドウからサービスを一時停止または停止するには
サービスを一時停止または停止するには、次のようにコマンドを変更します。
サービスを一時停止するには、net start を net pause に置き換えます。
サービスを停止するには、net start を net stop に置き換えます。
[Top]
Transact-SQL の使用
SHUTDOWN ステートメントを使用して、データベース エンジンを停止できます。
Transact-SQL を使用してデータベース エンジンを停止するには
現在実行中の Transact-SQL ステートメントおよびストアド プロシージャが終了するまで待機してからデータベース エンジンを停止するには、次のステートメントを実行します。
SHUTDOWN;
データベース エンジンを直ちに停止するには、次のステートメントを実行します。
SHUTDOWN WITH NOWAIT;
SHUTDOWN ステートメントの詳細については、「SHUTDOWN (Transact-SQL)」を参照してください。
[Top]
PowerShell の使用
データベース エンジン サービスを開始および停止するには
コマンド プロンプト ウィンドウで、次のコマンドを実行して SQL Server Power Shell を開始します。
sqlps
SQL Server Power Shell コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。 computername は自分のコンピューター名に置き換えます。
# Get a reference to the ManagedComputer class. CD SQLSERVER:\SQL\computername $Wmi = (get-item .).ManagedComputer
停止または開始するサービスを指定します。 以下のいずれかの行を選択してください。 instancename は名前付きインスタンスの名前に置き換えます。
データベース エンジンの既定のインスタンスへの参照を取得する場合
$DfltInstance = $Wmi.Services['MSSQLSERVER']
データベース エンジンの名前付きインスタンスへの参照を取得する場合
$DfltInstance = $Wmi.Services['MSSQL$instancename']
データベース エンジンの既定のインスタンスの SQL Server エージェント サービスへの参照を取得する場合
$DfltInstance = $Wmi.Services['SQLSERVERAGENT']
データベース エンジンの名前付きインスタンスの SQL Server エージェント サービスへの参照を取得する場合
$DfltInstance = $Wmi.Services['SQLAGENT$instancename']
SQL Server Browser サービスへの参照を取得する場合
$DfltInstance = $Wmi.Services['SQLBROWSER']
例を実行して、選択したサービスを開始し、停止します。
# Display the state of the service. $DfltInstance # Start the service. $DfltInstance.Start(); # Wait until the service has time to start. # Refresh the cache. $DfltInstance.Refresh(); # Display the state of the service. $DfltInstance # Stop the service. $DfltInstance.Stop(); # Wait until the service has time to stop. # Refresh the cache. $DfltInstance.Refresh(); # Display the state of the service. $DfltInstance
[Top]