SQL Server BI 機能の SQL Server 2012 SP1 へのアップグレード
このトピックでは、SQL Server 2012 Service Pack 1 (SP1) への SQL Server Business Intelligence 機能のアップグレードについて説明します。 SQL Server 2012 SP1 は、更新とスリップストリームの 2 種類のインストール パッケージとして使用できます。 このトピックでは、これらの 2 種類のインストール パッケージで SQL Server Business Intelligence 機能をアップグレードするための各ワークフローについて説明します。 SQL Server 2012 SP1 インストール パッケージをダウンロードするには、「Microsoft® SQL Server® 2012 Service Pack 1 (SP1)」(https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35575) を参照してください。
更新: SQL Server 2012 SP1 更新パッケージを実行して、既存の SQL Server 2012 インストールの SQL Server 2012 と SQL Server 2012 SP1 の差分を適用します。 更新パッケージは、SQL Server 2008 または SQL Server 2008 R2 のアップグレードや SQL Server 2012 の新しいインストールの実行には使用できません。
次に、更新パッケージのファイル名の例を示します。
SQLServer2012SP1-KB2674319-x64-ENU.exe
スリップストリーム: SQL Server 2012 SP1 のスリップストリーム パッケージを実行して、新しい SQL Server 2012 のインスタンスをインストールします。最初に SQL Server 2012 をインストールする必要はありません。 スリップストリーム パッケージでも、既存の SQL Server 2008 および SQL Server 2008 R2 インストールのアップグレードをサポートしています。
次に、スリップストリーム パッケージのファイル名の例を示します。
SQLServer2012SP1-FullSlipstream-x64-ENU.exe
このトピックの内容
SQL Server Analysis Services
SQL Server Reporting Services
SQL Server 2012 SP1 のダウンロード リンク
インストール パッケージのユーザー インターフェイス リファレンス
SQL Server Analysis Services
Analysis Services のサーバー インスタンスは 3 つの配置モードのいずれかで実行されます。 次の表は、SQL Server 2012 SP1 インストール パッケージでの Analysis Services の更新方法を配置モード別にまとめたものです。 PowerPivot の配置モードについては、さらに SharePoint 2010 と SharePoint 2013 に分けて説明しています。これはその操作とインストールを区別するためです。
注: SQL Server 2012 SP1 を使用すると、PowerPivot for SharePoint で、SharePoint 2010 および SharePoint 2013 の個別のアーキテクチャがサポートされます。 SharePoint 2103 の新しい PowerPivot アーキテクチャには、SharePoint ファームの外側に配置された Analysis Services サーバーが含まれます。 新しいアーキテクチャは SharePoint 2013 にのみ適用され、SharePoint 2010 には適用されません。 PowerPivot for SharePoint 2010 のアーキテクチャは変更されません。 このトピック内の「元のアーキテクチャ」は、SQL Server 2012 インストール メディアを使用してインストールされた SharePoint モードの Analysis Services サーバーを示します。 元の SQL Server 2012 Analysis Services サーバーには、バージョン 11.0.2100 があります。 SQL Server 2012 SP1 は、Analysis Services コンポーネントをバージョン 11.0.3000 に更新します。 Analysis Services サービスのバージョンは、SQL Server 構成マネージャーの [詳細プロパティ] タブで確認できます。
配置モード |
コメント |
||
---|---|---|---|
多次元およびデータ マイニング (既定) |
更新パッケージ: SQL Server 2012 の既存の配置で更新パッケージを実行します。 スリップストリーム パッケージ: スリップストリーム パッケージは、次のいずれかを行う場合に実行します。
|
||
テーブル |
更新パッケージ: SQL Server 2012 の既存の配置で更新パッケージを実行します。 スリップストリーム パッケージ: スリップストリーム パッケージは、次のいずれかを行う場合に実行します。
|
||
PowerPivot for SharePoint 2010 |
更新パッケージ: SQL Server 2012 の既存の配置で更新パッケージを実行し、SharePoint 2010 用 PowerPivot 構成ツールを実行します。 パッケージにより、SharePoint モードで実行されている SQL Server 2012 Analysis Services インスタンスが更新されます。 PowerPivot 構成ツールにより、SharePoint にある PowerPivot ソリューション ファイルが更新されます。 PowerPivot サービスが実行されているすべての SharePoint サーバーで更新プロシージャを繰り返します。
スリップストリーム パッケージ: スリップストリーム パッケージは、次のいずれかを行う場合に実行します。
|
||
PowerPivot for SharePoint 2013 |
更新パッケージ: SQL Server 2012 の既存の配置で実行します。 パッケージにより、SQL Server 2012 Analysis Services インスタンスが更新され、PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールがインストールされます。 新しい PowerPivot for SharePoint 2013 ソリューション ファイルを SharePoint に配置するには、PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールを実行します。 SharePoint サーバーが、SharePoint モードで Analysis Services を実行しているサーバーから分離されている場合は、次の手順を実行します。
スリップストリーム パッケージ: 次のいずれかを行う場合に実行します。
SpPowerPivot.msi: SQL Server 2012 SP1 PowerPivot for SharePoint 2013 の操作性を向上するには、SpPowerPivot.msi インストーラー パッケージを実行します。 .msi は、データ プロバイダー、SharePoint ソリューション パッケージ、および PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールをインストールします。 詳細については、「PowerPivot for SharePoint アドインのインストールまたはアンインストール」を参照してください。 SharePoint 2013 では、SharePoint 2010 からのインプレース アップグレードがサポートされていません。 SharePoint 2010 ファームから SharePoint 2013 ファームにコンテンツを移行できます。 移行と SharePoint データベース アタッチ アップグレードの詳細については、以下を参照してください。 PowerPivot for SharePoint の詳細については、次のセクションを参照してください。 |
Analysis Services サーバーのモードの詳細については、「Analysis Services インスタンスのサーバー モードの決定」を参照してください。
先頭に戻る
PowerPivot for SharePoint の概要
次の表は、PowerPivot for SharePoint に関連する SQL Server 2012 SP1 の更新とスリップストリームのワークフローをまとめたものです。
2012 SP1 インストール パッケージ |
SQL Server のバージョン |
SharePoint のバージョン |
ワークフロー |
---|---|---|---|
更新 |
SQL Server 2012 |
SharePoint 2010、SharePoint 2013 |
SQL Server セットアップにより、既存の Analysis Services インスタンスと SharePoint 2010 用 PowerPivot 構成ツールが更新されます。 また、PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールもインストールされます。 更新後、使用している SharePoint のバージョンに合った PowerPivot 構成ツールを実行して、SharePoint ファームにある PowerPivot ソリューション ファイルを更新します。 |
スリップストリーム |
SQL Server 2008 R2 |
SharePoint 2010 |
SQL Server セットアップにより、既存の Analysis Services インスタンスがアップグレードされ、SharePoint 2010 用 PowerPivot 構成ツールがインストールされます。 PowerPivot 構成ツールを実行して、SharePoint 2010 ファームにある PowerPivot ソリューション ファイルを更新します。 ファームで PowerPivot サービスを実行しているすべての SharePoint サーバーでこれらの手順を繰り返します。 |
スリップストリーム |
SQL Server 2012 |
SharePoint 2010 |
SQL Setup により、既存の Analysis Services インスタンスが更新され、SharePoint 2010 用 PowerPivot 構成ツールがインストールされます。 PowerPivot 構成ツールを実行して、SharePoint 2010 ファームにある PowerPivot ソリューション ファイルを更新します。 ファームで PowerPivot サービスを実行しているすべての SharePoint サーバーでこれらの手順を繰り返します。 |
スリップストリーム |
SQL Server 2012 |
SharePoint 2013 |
SharePoint モードで Analysis Services の新しいインスタンスをインストールします。 SQL Server 2012 SP1 スリップストリーム パッケージにより、新しい PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールがインストールされます。 PowerPivot for SharePoint 2013 構成ツールを実行して、PowerPivot ソリューション ファイルを SharePoint 2013 ファームに配置します。 SharePoint サーバーが、SharePoint モードで Analysis Services を実行しているサーバーから分離されている場合は、次の手順を実行します。
|
ヒント |
---|
データ モデルのバージョンの詳細については、「Excel 2010 と Excel 2013 の PowerPivot データ モデルの間のバージョン互換性」(https://office.microsoft.com/ja-jp/excel-help/version-compatibility-between-powerpivot-data-models-in-excel-2010-and-excel-2013-HA103929426.aspx) を参照してください。 |
先頭に戻る
SQL Server Reporting Services
このセクションでは、SQL Server 2012 SP1 のインストールと、次に示す Reporting Services の配置について説明します。
SharePoint モードのレポート サーバー
ネイティブ モードのレポート サーバー
レポート ビルダー
SharePoint モードのレポート サーバー
Reporting Services SharePoint モードの配置には、次の 2 つの主要コンポーネントがあります。
アプリケーション層のアプリケーション サーバーまたはレポート サーバー。 Reporting Services の現在のバージョンでは、レポート サーバーは SharePoint サービスであり、Reporting Services サービス アプリケーションの 1 つ以上のインスタンスと共に SharePoint アプリケーション サーバーで実行されます。 SQL Server のインストール メディアから、Reporting Services SharePoint モードのレポート サーバーをインストールします。 詳細については、「SharePoint 2013 用 Reporting Services の SharePoint モードのインストール」を参照してください。
Web 層または Web サーバー。 SharePoint 製品用 Reporting Services アドインを各 Web サーバーにインストールします。 Rssharepoint.msi の新しいバージョンは、SQL Server 2012 SP1 でリリースされています。
注 新しい Rssharepoint.msi は以前のバージョンのレポート サーバーと互換性があります。 ただし、Power View を使用する場合は、レポート サーバーと Rssharepoint.msi の両方が SQL Server 2012 SP1 バージョンである必要があります。 .msi のインストールの詳細については、「SharePoint 用 Reporting Services アドインのインストールまたはアンインストール」を参照してください。
次の表は、SharePoint モードの Reporting Services に関連する SQL Server 2012 SP1 更新とスリップストリームのワークフローをまとめたものです。 SharePoint ファーム内のレポート サーバーはすべて同じバージョンの Reporting Services で実行することをお勧めします。
2012 SP1 インストール パッケージ |
説明 |
---|---|
更新パッケージ |
SharePoint モードの SQL Server 2012 Reporting Services レポート サーバーの既存の配置を使用して、アプリケーション サーバーで更新パッケージを実行します。 |
スリップストリームのパッケージ |
スリップストリームのパッケージは、次のいずれかを行う場合に実行します。
|
Rssharepoint.msi |
SharePoint 製品用の Reporting Services アドインの SQL Server 2012 SP1 バージョンをダウンロードしてインストールします。 Microsoft® SharePoint® 用 Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 Reporting Services アドイン (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35583) |
先頭に戻る
ネイティブ モードのレポート サーバー
次の表は、ネイティブ モードの Reporting Services に関連する SQL Server 2012 SP1 更新とスリップストリームのワークフローをまとめたものです。 スケールアウト配置のレポート サーバーはすべて同じバージョンの Reporting Services にすることをお勧めします。
2012 SP1 インストール パッケージ |
説明 |
---|---|
更新パッケージ |
ネイティブ モードの SQL Server 2012 Reporting Services レポート サーバーの既存の配置で更新パッケージを実行します。 |
スリップストリームのパッケージ |
スリップストリームのパッケージは、次のいずれかを行う場合に実行します。
|
先頭に戻る
レポート ビルダー
SQL Server 2012 レポート ビルダー 3.0 の新しいバージョンは、SQL Server 2012 SP1 でリリースされています。 新しいバージョンのレポート ビルダーには修正プログラムが含まれていますが、新しい機能は含まれていません。
新しいバージョンのレポート ビルダー 3.0 により、既存のレポート ビルダー 3.0 のインストールがアップグレードされます。 レポート ビルダー 3.0 では、レポート ビルダー 2.0 はアップグレードされませんが、レポート ビルダー 2.0 とサイド バイ サイドでインストールされます。 ネイティブ モードまたは SharePoint モードのレポート サーバーを更新するときに、レポート ビルダーの ClickOnce バージョンが更新されます。
レポート ビルダー 3.0 は、SQL Server 2012 および SQL Server 2008 R2 Reporting Services レポート サーバーをサポートしています。
新しいバージョンのレポート ビルダーをダウンロードしてインストールするには、「Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 レポート ビルダー」(https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35576) を参照してください。
レポート ビルダーのインストールおよびアンインストール方法については、「レポート ビルダーのインストール、アンインストール、およびサポート」を参照してください。
先頭に戻る
SQL Server SP1 のダウンロード
Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 PowerPivot® for Microsoft® SharePoint® (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35577)
Microsoft® SharePoint® 用 Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 Reporting Services アドイン (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35583)
Microsoft® SQL Server® 2012 Service Pack 1 (SP1) (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35575)。
Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 レポート ビルダー (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35576)
Microsoft® SQL Server® 2012 SP1 機能パック (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35580)
先頭に戻る
インストール パッケージのユーザー インターフェイス リファレンス
このセクションでは、SQL Server 2012 SP1 インストール パッケージを実行すると、プライマリ ユーザー インターフェイスがどのように表示されるかについて説明します。
スリップストリーム パッケージ: 次の画像は、SQL Server 2012 SP1 のスリップストリーム インストール パッケージを実行したときに表示されるページの 1 つです。 この画像には、バージョン 10.51.2550 が示されているように、現在インストールされている SQL Server 2008 コンポーネントの一覧が表示されることに注意してください。 SQL Server 2008 コンポーネントは SQL Server 2012 SP1 にアップグレードされます。
スリップストリーム インストールの詳細については、「SQL Server サービスのインストールの概要」(https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd638062.aspx) の「SQL Server 2012 SP1 の完全インストール」セクションを参照してください。
更新パッケージ: 次の画像は、SQL Server 2012 SP1 の更新インストール パッケージを実行したときに表示されるページの 1 つです。 現在インストールされている SQL Server 2012 の機能の一覧が表示され、更新する機能を選択できます。
先頭に戻る
関連項目
概念
PowerPivot for SharePoint アドインのインストールまたはアンインストール
SharePoint 2013 用 Reporting Services の SharePoint モードのインストール
ブックのアップグレードと定期データ更新 (SQL Server 2012 SP1)