マルチサーバー環境の作成

マルチサーバー管理では、マスター サーバー (MSX) 1 台と、対象サーバー (TSX) 1 台以上を設定する必要があります。 すべての対象サーバーで処理されるジョブは、まずマスター サーバーで定義されてから対象サーバーにダウンロードされます。

既定では、マスター サーバーと対象サーバーの間の接続では、完全な SSL (Secure Sockets Layer) 暗号化と証明書の検証が有効になります。 詳細については、「対象サーバーでの暗号化オプションの設定」を参照してください。

対象サーバーが多数ある場合、他の SQL Server 機能から多くのパフォーマンス要求を受け取る実稼動サーバー上には、マスター サーバーを定義しないでください。対象サーバーのトラフィックによって実稼動サーバーのパフォーマンスが低下する可能性があります。 また、専用のマスター サーバーにイベントを転送すると、1 つのサーバーに管理を集中することができます。 詳細については、「イベントの管理」を参照してください。

注意

マルチサーバー ジョブの処理を使用するには、SQL Server エージェント サービスのアカウントがマスター サーバーの msdb データベースの TargetServersRole ロールのメンバーでなければなりません。 マスター サーバー ウィザードを使用すると、登録処理の一環としてこのロールがサービス アカウントに自動的に追加されます。

マルチサーバー環境に関する注意点

サポートされている MSX/TSX 構成については、以下の表を参照してください。

TSX = 7.0

TSX = 8.0 < SP3

TSX = 8.0 SP3 以降

TSX = 9.0

TSX= 10.0

TSX = 10.5

TSX = 11.0

MSX = 7.0

不可

不可

不可

不可

不可

MSX = 8.0 < SP3

不可

不可

不可

不可

不可

MSX = 8.0 SP3 以降

不可

不可

MSX = 9.0

不可

不可

不可

MSX = 10.0

不可

不可

不可

不可

MSX = 10.5

不可

不可

不可

不可

不可

MSX = 11.0

不可

不可

不可

不可

不可

不可

マルチサーバー環境を作成するときは、次の点を考慮してください。

  • 各対象サーバーは、1 つのマスター サーバーのみに対してレポートを行います。 対象サーバーを別のマスター サーバーに参加させるには、現在のマスター サーバーからその対象サーバーの参加を解除する必要があります。

  • 対象サーバーの名前を変更する場合は、名前を変更する前に参加を解除し、変更を行ってからもう一度参加させる必要があります。

  • マルチサーバー構成を取り消す場合は、マスター サーバーからすべての対象サーバーの参加を解除する必要があります。

  • SQL Server Integration Services は、マスター サーバーのバージョンと同じバージョンまたはそれ以降のバージョンの対象サーバーのみサポートします。

関連タスク

次のトピックでは、マルチサーバー環境を作成するための一般的な作業について説明します。

説明

トピック

マスター サーバーを作成する方法について説明します。

マスター サーバーの作成

対象サーバーを作成する方法について説明します。

対象サーバーの作成

マスター サーバーに対象サーバーを参加させる方法について説明します。

マスター サーバーへの対象サーバーの参加

マスター サーバーから対象サーバーの参加を解除する方法について説明します。

マスター サーバーからの対象サーバーの参加の解除

マスター サーバーから複数の対象サーバーの参加を解除する方法について説明します。

マスター サーバーからの複数の対象サーバーの参加の解除

対象サーバーの状態を確認する方法について説明します。

sp_help_targetserver (Transact-SQL)

sp_help_targetservergroup (Transact-SQL)

関連項目

概念

プロキシを使用するマルチサーバー ジョブのトラブルシューティング