コントロール (MFC)
更新 : 2007 年 11 月
コントロールは、データを入力または操作するときにユーザーが取り扱うオブジェクトです。通常は、ダイアログ ボックスまたはツール バー上に表示されます。ここでは、主な 3 種類のコントロールについて説明します。
オーナー描画コントロールなどの Windows コモン コントロール
ActiveX コントロール
MFC (Microsoft Foundation Class) ライブラリで提供される、そのほかのコントロール クラス
Windows コモン コントロール
Windows オペレーティング システムでは、多数の Windows コモン コントロールが提供されています。これらのコントロール オブジェクトはコードから操作できます。Visual C++ ダイアログ エディタを使用して、コントロール オブジェクトをダイアログ ボックスに追加できます。MFC (Microsoft Foundation Class) ライブラリでは、「Windows コモン コントロールと MFC クラス」に記述されているように、各コントロールをカプセル化するためのクラスが提供されています。表内の一部の項目は、詳細を説明するトピックに関連付けられています。トピックに関連付けられていないコントロールについては、MFC クラスに関するドキュメントを参照してください。
CWnd クラスは、コントロール クラスをすべて含む、すべてのウィンドウ クラスの基本クラスです。Windows コモン コントロールは以下の環境でサポートされています。
Windows 95、Windows 98、および Windows 2000
Windows NT Version 3.51 以降
Win32s Version 1.3 (Visual C++ Version 4.2 以降では Win32s をサポートしていません)
Windows の旧バージョンでも、古いコモン コントロール (チェック ボックス、コンボ ボックス、エディット ボックス、リスト ボックス、オプション ボタン、プッシュ ボタン、スクロール バー コントロール、スタティック コントロール) が使用できます。
ActiveX コントロール
ActiveX コントロールは、以前は OLE コントロールと呼ばれていたもので、Windows アプリケーション、または WWW (World Wide Web) の HTML ページで使用できます。詳細については、「MFC ActiveX コントロール」を参照してください。
その他の MFC コントロール クラス
すべての Windows コモン コントロールをカプセル化するクラス、およびユーザー独自の (またはほかのアプリケーションにより提供された) ActiveX コントロールのプログラミングをサポートするクラスに加えて、MFC では以下のコントロール クラスを独自に提供します。
Windows コモン コントロールに関する情報
次の表では、MFC ラッパー クラスを含む Windows コモン コントロールについて簡単に説明します。
Windows コモン コントロールと MFC クラス
コントロール |
MFC クラス |
説明 |
Windows 95 で追加された機能かどうか |
---|---|---|---|
AVI ビデオ クリップのフレームを連続的に表示します。 |
○ |
||
ボタン |
アクションを発生させるプッシュ ボタン。チェック ボックス、オプション ボタン、およびグループ ボックスにも使用します。 |
× |
|
コンボ ボックス |
エディット ボックスとリスト ボックスを組み合わせたものです。 |
× |
|
特定の日付または時刻の値を選択できます。 |
○ |
||
エディット ボックス |
テキスト入力用のボックスです。 |
× |
|
イメージを表示できるコンボ ボックス コントロールです。 |
○ |
||
テキストの列の上に表示されるボタンで、テキストの表示幅を制御します。 |
○ |
||
アクションをすばやく実行するための "ホット キー" を作成できるウィンドウです。 |
○ |
||
多数のアイコンまたはビットマップの管理に使用するイメージのコレクションです。イメージ リストは実際にはコントロールではなく、ほかのコントロールで使用されるリストをサポートします。 |
○ |
||
アイコンと共にテキストのリストを表示するウィンドウです。 |
○ |
||
リスト ボックス |
文字列のリストを格納するボックスです。 |
× |
|
日付情報を表示するコントロールです。 |
○ |
||
時間のかかる処理を実行する場合に、その進行状況を示すウィンドウです。 |
○ |
||
子ウィンドウをコントロールとして追加できるツール バーです。 |
○ |
||
ユーザーが文字書式および段落書式を設定して編集できるウィンドウです (「リッチ エディット コントロールに関連するクラス」を参照)。 |
○ |
||
スクロール バー |
ウィンドウ上ではなくダイアログ ボックス内のコントロールとして使用されるスクロール バーです。 |
× |
|
オプションで軸目盛りを表示できるスライダ コントロールが配置されたウィンドウです。 |
○ |
||
ユーザーが値の増減をクリック操作で指定できる矢印ボタンです。増加用と減少用がペアになっています。 |
○ |
||
静的テキスト |
ほかのコントロールのラベルに使用するテキストです。 |
× |
|
ステータス情報を表示するためのウィンドウです。MFC クラスの CStatusBar と似ています。 |
○ |
||
ノートの仕切りのような役割を果たします。"タブ ダイアログ ボックス" またはプロパティ シートで使用します。 |
○ |
||
コマンド生成ボタンを持つウィンドウです。MFC クラスの CToolBar と似ています。 |
○ |
||
ツール バー ボタンなどのツールの用途の説明を表示する小さなポップアップ ウィンドウです。 |
○ |
||
項目を階層化されたリストとして表示するウィンドウです。 |
○ |
さらに詳しくは次のトピックをクリックしてください
各コントロールへのリンクについては、上記の「Windows コモン コントロールと MFC クラス」を参照してください。
Windows SDK の Windows コモン コントロールについては、「Common Controls」を参照してください。