Architecture Edition の新機能
更新 : 2007 年 11 月
Visual Studio Team System 2008 Architecture Edition では、次の領域で新機能と機能強化が加えられています。
トップダウン アプローチを使用してアプリケーション システムをデザインする
.NET Web サービス エンドポイントを WSDL ファイルに準拠させる
ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトをサポートする
カスタム プロトタイプを保存、インポート、エクスポートする
.NET Framework の複数のバージョンをサポートする
Office の複数のバージョンをサポートする
チーム エクスプローラ
トップダウン アプローチを使用してアプリケーション システムをデザインする
システム デザイナでは、トップダウン アプローチによってアプリケーション システムをデザインできるようになりました。このアプローチを使用すると、システムの視覚化とデザインを迅速化できます。このアプローチでは、最終的に配置するシステムに含めるアプリケーションの定義を後で行うことができます。
これまでは、システムのデザインにはボトムアップ アプローチしか使用できませんでした。このアプローチでは、システム デザインに含めるアプリケーションを最初の段階で把握し、定義することが必要でした。
メモ : |
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使用するアプローチは、デザイン プロセスの途中で変更できます。 |
トップダウン アプローチをサポートする新機能を次に示します。
システム デザイナでシステムのデザインを開始する
システム定義に新しいメンバを直接追加する
新しいエンドポイントをメンバに直接追加する
新しいエンドポイントをシステム定義に直接追加する
システム定義とメンバに Web サービスの操作を定義する
システムの動作をメンバにデリゲートする
アプリケーション システムのメンバとその定義の名前を変更する
アプリケーション システムで孤立したメンバを修復する
詳細については、「チュートリアル : トップダウン アプローチによるアプリケーション システムのデザイン」を参照してください。
システム デザイナでシステムのデザインを開始する
アプリケーション デザイナではなくシステム デザイナを使用してシステムのデザインを開始できるようになりました。本リリースには、新しいシステム デザイン ソリューション テンプレートが追加されています。このテンプレートを選択すると、Visual Studio では、空のシステム ダイアグラムとアプリケーション ダイアグラムを含むソリューションが作成されます。システム ダイアグラムが前面に開き、アプリケーション ダイアグラムが背面に開きます。システム ダイアグラムには空のシステム定義が含まれています。このシステム定義に直接メンバを追加できるようになりました。
詳細については、「方法 : システム ダイアグラムを作成する」を参照してください。
システム定義に新しいメンバを直接追加する
システム定義に新しいシステムを直接追加できるようになりました。必要に応じて新しいアプリケーションも追加できます。この操作により、システムやアプリケーションはシステム定義のメンバとして追加されます。Visual Studio では、これらのメンバの定義はソリューションの適切なダイアグラムに追加されます。
たとえば、システム定義に新しいシステムを追加すると、Visual Studio では、ソリューションに新しいシステム ダイアグラムが追加されます。この新しいシステム ダイアグラムには、新しいメンバの定義が含まれています。システム定義に新しいアプリケーションを追加すると、Visual Studio では、その定義がアプリケーション ダイアグラムに追加されます。
これまでは、アプリケーションを定義してからでなければシステム定義に追加することはできませんでした。システムを別のシステム定義に追加するためには、事前にシステムを定義することが必要でした。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムにメンバを追加する」を参照してください。
新しいエンドポイントをメンバに直接追加する
新しいエンドポイントをシステム定義のメンバに直接追加できるようになりました。この操作では、エンドポイントがメンバの定義とその定義の他のシステム定義におけるユースにも追加されます。
これまでは、エンドポイントをメンバに表示するためには、そのメンバの基になる定義にエンドポイントを追加することが必要でした。たとえば、他のシステム内でのアプリケーション定義のユースに関してエンドポイントを表示するには、エンドポイントをアプリケーション定義に追加する必要がありました。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムのメンバにエンドポイントを追加する」を参照してください。
新しいエンドポイントをシステム定義に直接追加する
新しいエンドポイントをシステム定義に直接追加できるようになりました。そのうえで、このシステムを他のシステムに追加し、接続できます。これまでは、システムを他のシステム定義内で接続し、メンバの動作を公開するためには、以下のタスクを実行することが必要でした。
まず、アプリケーションとそのエンドポイントを定義します。
定義したアプリケーションをシステム定義のメンバとして追加します。
メンバ エンドポイントに対応するプロキシ エンドポイントを追加します。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムにエンドポイントを追加する」を参照してください。
システム定義とメンバに Web サービスの操作を定義する
システム定義やそのメンバに追加する Web サービス エンドポイントの操作を定義および編集できるようになりました。このタスクを実行するには、[Web サービスの詳細情報] ウィンドウを使用します。
システムの動作をメンバにデリゲートする
システム定義上のエンドポイントの動作をデリゲートできるようになりました。エンドポイントの動作をシステム定義のメンバにデリゲートできます。この操作により、エンドポイントがメンバ (およびその基になる定義) にコピーされ、元のエンドポイントがプロキシ エンドポイントに置き換えられます。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムの動作をメンバにデリゲートする」を参照してください。
メンバとその定義の名前を変更する
システム ダイアグラムでの作業中に、システム定義のメンバとその基になる定義の名前を変更できるようになりました。これまでは、メンバとその定義の名前を変更する場合、それぞれのダイアグラムで行うことが必要でした。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムのメンバの名前を変更する」を参照してください。
孤立したメンバを修復する
システム定義の孤立したメンバを修復できるようになりました。メンバのシステム ダイアグラムを閉じたままでメンバの定義を削除したり定義名を変更したりすると、そのメンバは定義から孤立した状態になります。このようなメンバは、孤立したメンバの互換性のある定義を選択することによって修復できます。
詳細については、「方法 : アプリケーション システムで孤立したメンバを修復する」を参照してください。
.NET Web サービス エンドポイントを WSDL ファイルに準拠させる
Web サービス記述言語 (WSDL: Web Services Description Language) ファイルを指定することにより、既存の .NET Web サービス プロバイダ エンドポイントの操作シグネチャを定義または更新できるようになりました。この操作により、操作シグネチャが WSDL ファイルに記述された操作シグネチャに準拠します。詳細については、次のトピックを参照してください。
ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトをサポートする
ASP.NET Web アプリケーションを実装するときに、Web サイト プロジェクトに加えて ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトも生成できるようになりました。ASP.NET アプリケーションの [テンプレート] プロパティを [ASP.NET Web アプリケーション] に設定できます。アプリケーションを実装すると、ソリューションに ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトが表示されます。
メモ : |
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ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトはファイル システム ベースであることが必要です。そのため、プロジェクトの種類として ASP.NET Web アプリケーションを選択すると、[プロジェクトの場所の種類] プロパティが [ファイル システム] に設定されます。 |
ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトを ASP.NET アプリケーションとしてリバース エンジニアリングすることもできます。ソリューションに ASP.NET Web アプリケーション プロジェクトを追加すると、アプリケーション ダイアグラムに ASP.NET アプリケーションを表す図形が表示されます。
詳細については、「方法 : アプリケーションのプロジェクト テンプレートを変更する」を参照してください。
カスタム プロトタイプを保存、インポート、エクスポートする
カスタム プロトタイプを個人使用またはコンピュータのすべてのユーザー用に保存またはインストールできるようになりました。カスタム プロトタイプは、レジストリの編集ではなくインポートによってインストールできます。
メモ : |
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ただし、SDM (System Definition Model) SDK (Software Development Kit) を使用して作成したアプリケーション プロトタイプの .sdmdocument ファイルをインストールするためには、レジストリを編集する必要があります。 |
他のユーザーと共有するカスタム プロトタイプをエクスポートできるようになりました。
詳細については、次のトピックを参照してください。
.NET Framework の複数のバージョンをサポートする
ASP.NET、Windows、および Office アプリケーション用に、.NET Framework 2.0、3.0、または 3.5 を選択できるようになりました。詳細については、「特定の .NET Framework を対象にする」、「方法 : アプリケーション用の .NET Framework のバージョンを選択する」、および「アプリケーションの実装に関する考慮事項」を参照してください。
Office の複数のバージョンをサポートする
Office アプリケーション用に、Office 2003 または Office 2007 のプロジェクト テンプレートを選択できるようになりました。詳細については、「方法 : アプリケーションのプロジェクト テンプレートを変更する」および「アプリケーションの実装に関する考慮事項」を参照してください。
チーム エクスプローラ
Team System 2008 Architecture Edition をインストールするときに使用したメディアと同じメディアから、チーム エクスプローラをインストールできるようになりました。チーム エクスプローラは Team Foundation のクライアントであり、Visual Studio Team System Team Foundation Server で使用できる機能にアクセスできます。
作業項目
チーム プロジェクト
チーム ドキュメント
レポート
チーム ビルド
ソース管理
Team System 2008 Architecture Edition には、チーム エクスプローラをインストールおよび使用するためのクライアント アクセス ライセンス (CAL) が含まれています。必須コンポーネントに関する情報など、チーム エクスプローラをインストールする方法については、Team System 2008 Architecture Edition のインストール メディアを挿入し、ルート ディレクトリを開きます。次に、TFC フォルダを開き、TFSInstall.chm ファイルをダブルクリックして、[チーム エクスプローラのインストール] ノードの下にあるトピックを参照してください。チーム エクスプローラ の詳細については、「チーム エクスプローラの使用」を参照してください。