Windows Server 2008 での IIS 7.0 および Visual Studio を使用した Web アプリケーションの実行
更新 : 2007 年 11 月
Visual Studio を使用して、さまざまな構成の ASP.NET Web サイト (Web アプリケーションとも呼ばれます) を作成したり、操作したりできます。これらの構成としては、インターネット インフォメーション サービス (IIS: Internet Information Services) サイト、ファイル システム サイト、ファイル転送プロトコル (FTP: File Transfer Protocol) 配置サイト、リモート サイトなどがあります。どのような場合においてこれらの Web サイトを使用するかを判断するガイドラインについては、「Visual Web Developer における Web サイトの種類」を参照してください。
IIS のインストール後、Visual Studio を構成し、組み込みの ASP.NET 開発サーバーではなく IIS を使用してローカル ASP.NET Web サイトを実行およびデバッグできます。ローカル IIS Web サイトを作成すると、サイトのページとフォルダは、Web サイト用の既定の IIS フォルダに格納されます。このフォルダは、LocalDrive:\Inetpub\wwwroot にあります。Visual Studio は、IIS が Web サイトをアプリケーションとして認識するための適切な IIS 構成を作成します。
仮想ディレクトリを作成することもできます。この場合、Web サイトのファイルを Web サーバー コンピュータ上の任意のフォルダに格納できます。
IIS をインストールせずに ASP.NET Web サイトを作成して操作するには、ファイル システム Web サイトを作成できます。ファイル システム Web サイトの詳細については、「Visual Web Developer における Web サイトの種類」を参照してください。
Windows Server 2008 への IIS と ASP.NET のインストール
IIS 7.0 の ASP.NET コンポーネントを Windows Server 2008 にインストールすると、ASP.NET Web アプリケーションをローカルの IIS Web サイトとして実行できるようになります。Visual Studio でローカルの IIS Web サイトを作成および使用するには、メタベースとの互換性を有効にする必要があります。これにより、Visual Studio は IIS メタベースおよび IIS 7.0 構成ストアと情報交換できるようになります。
次の手順を実行するには、管理者権限が必要です。サーバー マネージャが表示されていない場合は、次の手順を実行して、サーバー マネージャを開きます。
Windows Server 2008 でサーバー マネージャを開くには
Windows Server 2008 で、コントロール パネルを開き、[システムとメンテナンス] の [管理ツール] をクリックします。
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メモ :コントロール パネルがクラシック表示で表示されるように設定されている場合は、[管理ツール] を直接クリックできます。
右側のペインで、[サーバー マネージャ] をダブルクリックします。
[Windows の機能] ダイアログ ボックスが表示されます。
メモ :Windows Server 2008 でユーザー アカウント制御 (UAC: User Account Control) が有効になっている場合、[Windows の機能] ダイアログ ボックスにアクセスするときにメッセージが表示されることがあります。ダイアログ ボックスにアクセスするには [続行] をクリックします。詳細については、「ユーザー アカウント制御の概要」を参照してください。
これで、IIS 7.0 をインストールできるようになりました。Windows Server 2008 と では、IIS の構成が異なります。Windows Server 2008 では、サーバーに Web サーバーの役割を追加することにより、Web サーバー機能を追加します。
Windows Server 2008 に IIS と ASP.NET をインストールするには
サーバー マネージャの左ペインで、現在操作しているサーバーを表すノードを選択します。
右側のペインで、[役割の概要] をクリックし、[役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードが表示されます。
[次へ] をクリックします。
ウィザードが [サーバーの役割の選択] の手順に進みます。
[Web サーバー (IIS)] チェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。
ウィザードの次の手順では、インストールに関する情報が表示されます。
[次へ] をクリックします。
ウィザードが [役割サービス] の手順に進みます。使用できる役割サービスの一覧が表示されます。役割名をクリックすると、その役割についての短い説明が表示されます。
[アプリケーション開発] 役割サービスを選択し、[ASP.NET] チェック ボックスをオンにします。
メモ :Web アプリケーション開発に必要な関連オプションについての確認メッセージが表示されます。[必要な役割サービスを追加] をクリックします。
[IIS 6 管理互換] 役割サービスを選択します。
IIS 6.0 互換役割を選択すると、Microsoft Visual Studio 2005 で IIS 7.0 の構成を管理できるようになります。
[次へ] をクリックして、選択した役割サービスを確認します。
[インストール] をクリックすると IIS と ASP.NET のインストール プロセスが始まります。
インストールが完了したら、[閉じる] をクリックします。
Visual Studio がアプリケーションをデバッグできるようにするには、Windows 認証モジュールを使用して IIS 7.0 を構成する必要があります。既定では、このモジュールは IIS の一部として構成されていません。次の手順では、Web サーバーの役割は既にインストール済みで、新しい役割サービスを追加しようとしていると想定しています。
IIS 7.0 の Windows 認証を設定するには
サーバー マネージャで、[役割] ノードの [Web サーバー (IIS)] 役割を選択します。
[役割サービス] の [役割サービスの追加] をクリックします。
役割サービスの追加ウィザードが表示されます。
[セキュリティ] 役割サービスで、[Windows 認証] チェック ボックスをオンにします。
[次へ] をクリックして、適用する役割サービスの変更を確認します。
[インストール] をクリックすると IIS と ASP.NET のインストール プロセスが始まります。
[閉じる] をクリックして、役割サービスの追加ウィザードを閉じます。
Windows Server 2008 での IIS 7.0 Web サーバーの起動
Web サーバー サービスは Windows Server 2008 に含まれています。ただし、既定では、Windows Server 2008 のインストール時に Web サービスはインストールされません。Web サーバーの役割を追加すると、クライアントから HTTP プロトコルまたは HTTPS プロトコルを使用して接続できる Web サーバーが作成されます。Web サーバーと Visual Studio を組み合わせて使用することにより、ASP.NET の Web サイトおよびアプリケーションの開発や変更を行うこともできます。
IIS 7.0 Web サイトを起動するように Windows Server 2008 を構成するには
サーバー マネージャで、[Web サーバー (IIS)] ノードをクリックします。
このノードが [役割] ノードの下に表示されていない場合は、[操作] メニューの [最新の情報に更新] をクリックして、表示を更新します。
[システム サービス] で、World Wide Web Publishing Service が実行されていることを確認します。
サービスが実行されていない場合は、開始します。
[Web サーバー (IIS)] ノードで、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャ] を選択し、Web サーバー名を展開してから、[サイト] を展開します。
[既定の Web サイト] を右クリックし、[開始] をクリックします。
セキュリティで保護されたインターネット接続が必要な場合は、SSL (Secure Sockets Layer) を設定します。詳細については、「方法 : SSL (Secure Sockets Layer) を設定する」を参照してください。
Windows Server 2008 での管理者権限を使用した Visual Studio の実行
ローカル IIS Web サイトにアクセスするには、管理者アカウントで Visual Studio を実行する必要があります。Windows の既定の設定では、ユーザーが管理者としてコンピュータにログオンしている場合でも、権限の制限されたユーザーのアカウントでアプリケーションが実行されます。
Windows Server 2008 で管理者権限を使用して Visual Studio を実行するには
Windows Server 2008 の [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Visual Studio] をクリックします。
[Microsoft Visual Studio] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
メモ :ユーザー アカウント制御 (UAC: User Account Control) が有効になっている場合、[Windows の機能] ダイアログ ボックスにアクセスするときにメッセージが表示されることがあります。ダイアログ ボックスにアクセスするには [続行] をクリックします。詳細については、「User Account Control Overview」を参照してください。
参照
処理手順
方法 : SSL (Secure Sockets Layer) を設定する
概念
Windows Vista での IIS 7.0 および Visual Studio を使用した Web アプリケーションの実行
Visual Web Developer における Web サイトの種類