詳細情報 : プロパティ、メソッド、イベントについて
更新 : 2007 年 11 月
Visual Basic 言語では、すべてのオブジェクトがそれぞれのプロパティ、メソッド、イベントを持ちます。これはフォームとコントロールについても同様です。プロパティはオブジェクトの属性、メソッドはオブジェクトのアクション、イベントはオブジェクトの応答と考えることができます。
ヘリウム気球などの通常のオブジェクトにも、プロパティ、メソッド、およびイベントがあります。気球のプロパティには、高さ、直径、色などの可視属性があります。その他、気球の状態 (ふくらませてあるか、しぼんでいるか)、または寿命などの目に見えない属性を表すプロパティもあります。すべての気球にこれらのプロパティがありますが、プロパティの値は気球ごとに異なる可能性があります。
気球には、実行可能な既知のメソッドまたはアクションもあります。気球には、膨張メソッド (ヘリウムを入れる)、収縮メソッド (ヘリウムを抜く)、および上昇メソッド (手を放す) があります。どの気球もこれらのメソッドを実行できます。
気球には、特定の外部イベントに対する応答もあります。たとえば気球は、穴を開けられるイベントに対しては収縮し、解放されるイベントに対しては上昇することにより応答します。
プロパティ、メソッド、およびイベント
気球はプロパティ (Color、Height、Diameter) を持ち、イベント (Puncture) に応答し、メソッド (Deflate、MakeNoise) を実行できます。
プロパティ
気球のプログラムを作成する場合、Visual Basic コードは次のようになり、気球のプロパティが設定されます。
Balloon.Color = Red
Balloon.Diameter = 10
Balloon.Inflated = True
コードの順番は、オブジェクト (Balloon) の後にプロパティ (Color) が続き、プロパティの後に値の代入 (= Red) が続きます。別の値を代入して、気球の色を変更することもできます。
メソッド
気球のメソッドは、次のように呼び出されます。
Balloon.Inflate
Balloon.Deflate
Balloon.Rise(5)
順序はプロパティと似ていて、オブジェクト (名詞) の後にメソッド (動詞) が続きます。3 番目のメソッドには、引数と呼ばれる項目があり、気球が上昇する高さが指定されます。実行されるアクションを記述するために、1 つ以上の引数を持つメソッドもあります。
イベント
気球は、次のようにイベントに応答します。
Sub Balloon_Puncture()
Balloon.MakeNoise("Bang")
Balloon.Deflate
Balloon.Inflated = False
End Sub
このコード例は、Puncture イベントが発生したときの気球の動作を記述したものです。このイベントが発生すると、引数の "Bang" (発生音の種類) を指定して MakeNoise メソッドを呼び出し、次に Deflate メソッドを呼び出します。気球はふくらまなくなったため、Inflated プロパティは False に設定されます。
実際に気球のプログラムを作成することはできませんが、Visual Basic フォームまたはコントロールをプログラムできます。 目的の外観と動作を実現するために、変更するプロパティ、呼び出すメソッド、または応答するイベントを決定します。
次に行う作業
次のレッスンで、プログラムにコード行を追加します。
次のレッスン : 「手順 4: Visual Basic コードの追加」