.NET Framework のログの基礎

更新 : 2007 年 11 月

Visual Basic アプリケーションから情報をログに記録する方法は、Visual Basic の My.Application.Log オブジェクトおよび My.Log オブジェクトを使用する方法以外にも数多くあります。つまり、.NET Framework クラスに用意されているさまざまなクラスを使用できます。情報をログに記録すると、アプリケーションのパフォーマンスを監視および計測したり、エラーを診断したりできます。

トレース、デバッグ、およびインストルメント

.NET Framework のドキュメントでは、ログに関連する用語として、トレース、デバッグ、およびインストルメントという用語が使われています。

  • トレースとは、実行中のアプリケーションの実行状態を監視する方法です。通常は Trace クラスを使用して実装されます。アプリケーションの開発時に、アプリケーションに対してトレース ステートメントを追加できます。アプリケーションの開発中でも開発したアプリケーションの配置後でも、そのインストルメンテーションを使用できます。

  • デバッグはトレースと似ていますが、一般には、出力する情報はこちらの方が多く、またリリース ビルドではオフにします。通常は Trace クラスを使用して実装されます。

  • インストルメントとは、製品のパフォーマンスのレベルを監視または計測するコードをアプリケーションに追加することです。ログ、トレース、およびデバッグは、それぞれインストルメンテーションの形態の 1 つです。コード内の重要な場所にトレース ステートメントを配置することにより、アプリケーションをインストルメントできます。これは、分散アプリケーションでは特に有用です。

    トレース ステートメントを使用してアプリケーションをインストルメントすると、不適切な動作についての情報を表示できるだけでなく、アプリケーションの実行状態を監視するための情報も表示できます。

Trace クラスおよび Debug クラスを使用すると、Visual Basic の Log オブジェクトと同様に、エラーおよびアプリケーションの実行についての情報を後で分析するために、ログ、テキスト ファイル、またはその他のデバイスに記録できます。また、出力をより細かく制御できるメソッドも用意されています。その他のトレース クラスについては、「.NET Framework でログの記録に使用するクラス」を参照してください。

ログとトレースの基礎

アプリケーションのインストルメントにより、以下が実現されます。

Trace クラスおよび Debug クラスは、アプリケーションの開発中または配置後に、アプリケーションのパフォーマンスを追跡および検査する手段を提供します。たとえば、Trace クラスを使用して、配置済みのアプリケーションで発生した特定の種類のアクション (新しいデータベース接続の作成など) を追跡できます。これにより、アプリケーションの効率を監視できます。

参照

概念

Visual Basic での .NET Framework のログ記録とトレース

実装とトレースの概要

.NET Framework でログの記録に使用するクラス

参照

System.Diagnostics

その他の技術情報

アプリケーションのトレースとインストルメント