複数バージョンの Visual Studio のインストール

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio は、同じコンピュータへの Visual Studio .NET 2002、Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2005、および Visual Studio 2008 のインストールをサポートしています。Visual Studio 2008 および旧バージョンの Visual Studio の side-by-side インストールは、段階的にアップグレードするときに Visual Studio 2008 を評価するうえで役立ちます。

ms246609.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

一般に、最も古いリリースの Visual Studio を最初にインストールしてから、後続のバージョンの Visual Studio をリリースされた順番でインストールする必要があります。たとえば、Visual Studio .NET 2002 は Visual Studio 2005 の前に、Visual Studio 2005 は Visual Studio 2008 の前にインストールする必要があります。

複数のバージョンを side-by-side インストールする前に、次の条件を理解しておく必要があります。

  • Visual Studio .NET 2002 で作成したソリューションを Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2005、または Visual Studio 2008 で開いて保存すると、そのソリューションを Visual Studio .NET 2002 で開くことができなくなります。

  • Visual Studio .NET 2003 で作成したソリューションを Visual Studio 2005 または Visual Studio 2008 で開くと、ソリューションのアップグレードを要求されます。ソリューションをアップグレードすると、そのソリューションを Visual Studio .NET 2003 で開くことができなくなります。

  • Visual Studio .NET 2003 のオートメーション モデルでは、ProgID の処理方法が変更されているため、Visual Studio .NET 2002 で作成したアドインでエラーが発生する可能性があります。また、統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) の新しいインスタンスを起動するには、バージョンに依存する ProgID が必要になりました。

  • 複数のバージョンの Visual Studio がコンピュータにインストールされている場合、そのうちの 1 つのバージョンをアンインストールすると、すべてのバージョンの Visual Studio のファイルの関連付けが削除されます。ファイルの関連付けを再度割り当てるには、[全般] ([オプション] ダイアログ ボックス - [環境]) の [ファイルの関連付けを復元] を使用します。

  • Visual Studio 2005 が既にインストールされているコンピュータに Visual Studio 2008 をインストールし、Visual Studio 2005 を修復する場合、Visual Studio 2005 は .NET Framework 2.0 を修復しません。オペレーティング システムに応じて、[プログラムの追加と削除] または [プログラムと機能] で [Microsoft .NET Framework 2.0] の項目を選択して、.NET Framework 2.0 を手動で修復する必要があります。

.NET Framework のバージョンと複数バージョンのインストール

  • Visual Studio .NET 2002 に同梱されていた Microsoft .NET Framework SDK のバージョンは 1.0 ですが、Visual Studio .NET 2003 に同梱されているバージョンは 1.1 です。これらのバージョンの .NET Framework のいずれかがインストールされている場合、Visual Studio .NET 2003 では、プロジェクトでサポートするバージョンを選択できます。

  • Visual Studio 2005 には .NET Framework の Version 2.0 が同梱されています。Visual Studio 2005 では、.NET Framework の Version 1.0 または Version 1.1 のサポートを選択できません。作成できるプロジェクトは、バージョン 2.0 をサポートするプロジェクトだけです。

  • Visual Studio 2008 には .NET Framework の Version 3.5 が同梱されています。Visual Studio 2008 では、プロジェクトの対象が .NET Framework 2.0、.NET Framework 3.0、または .NET Framework 3.5 のいずれであるかを選択できます。

  • Visual Basic および Visual C# の各プロジェクトでは、"ターゲット フレームワーク" という新しいプロパティを使用します。Visual C++ では、サポートするランタイムを手動で指定できます。詳細については、次の表のトピックをクリックしてください。

    言語

    トピック

    Visual Basic

    [ビルドの詳細設定] ダイアログ ボックス (Visual Basic)

    Visual C#

    [ビルドの詳細設定] ダイアログ ボックス (C#)

    Visual C++

    以前のランタイム バージョンでの C++ /clr アプリケーションの実行

    JScript

    以前のバージョンの共通言語ランタイムでの JScript アプリケーションの実行

複数のバージョンのヘルプのインストール

Visual Studio .NET 2002、Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2005、または Visual Studio 2008 を同じコンピュータにインストールすると、Visual Studio のヘルプも異なるバージョンがインストールされます。

複数のバージョンを side-by-side インストールする前に、次の条件を理解しておく必要があります。

  • Visual Studio .NET 2003 と共にインストールされるヘルプには、Visual Studio .NET 2003 で加わった機能や更新に関する新しい情報、および Visual Studio .NET 2002 や Visual Studio .NET 2003 に適用される修正や追加情報が含まれています。

  • Visual Studio 2005 と共にインストールされるヘルプには、Visual Studio 2005 で加わった機能や更新に関する新しい情報、および Visual Studio .NET 2002 や Visual Studio .NET 2003 に適用される修正や追加情報が含まれています。

  • Visual Studio 2008 と共にインストールされるヘルプには、Visual Studio 2008 で加わった機能や更新に関する新しい情報、および Visual Studio .NET 2002、Visual Studio .NET 2003、および Visual Studio 2005 にも適用される修正や追加情報が含まれています。

  • Visual Studio .NET 2002 で、Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2005、または Visual Studio 2008 に含まれているバージョンのヘルプを使用するように指定し、Visual Studio .NET 2002 のヘルプ ファイルをアンインストールすると、コンピュータのディスク領域を節約できます。同様に、Visual Studio .NET 2003 で、Visual Studio 2005 に含まれているバージョンのヘルプを使用するように指定し、Visual Studio .NET 2003 のヘルプ ファイルをアンインストールできます。詳細については、「Visual Studio 連結ヘルプ コレクション」を参照してください。

  • Visual Studio .NET 2002 で [お気に入り] に登録したトピックを Visual Studio .NET 2003、Visual Studio 2005、または Visual Studio 2008 のヘルプで表示しようとすると、トピックのタイトルだけが表示され、リンクは機能しません。

  • Visual Basic 6.0 からアップグレードした Visual Basic プロジェクトを Visual Studio .NET 2003 で開くと、プロジェクト内のヘルプ リンクは機能しません。

複数バージョンの Express エディションのインストール

複数の Express エディションを同じコンピュータにインストールできます。1 番目の Express エディションをインストールしたら、それ以降にインストールする Express エディションのインストール ディレクトリは変更できません。これらのエディションでは、主要なアプリケーション ファイルを共有するためです。

複数の Express Edition のヘルプをインストールする場合は、オプションを選択できます。ある Express Edition のヘルプをインストールする場合、他の Express Edition のヘルプをインストールする必要はありません。ヘルプ ファイルをインストールしない場合でも、[オプション] ダイアログ ボックスでオンライン ヘルプ ソースを選択すると、ヘルプにアクセスできます。詳細については、「[オンライン] ([オプション] ダイアログ ボックス - [環境] - [ヘルプ])」を参照してください。

各 Express Edition には、エディション固有のヘルプ ファイルが含まれています。ただし、複数の Express Edition をインストールした場合、それらのエディションのヘルプ ファイルは同時に表示できません。

参照

概念

ユーザーのアクセス許可と高度なセットアップ オプション