方法 : あるハードウェア構成から別のハードウェア構成へ Team Foundation Server を移動する

更新 : 2007 年 11 月

復元ベースの移動を実行して、あるハードウェア構成から別のハードウェア構成へ Visual Studio Team System Team Foundation Server のインスタンスを移動できます。この種類の移動は、Team Foundation Server で最も一般的であるだけでなく、最も複雑な種類の移動の 1 つでもあります。復元ベースの移動を開始する前に、この種類の移動が組織の目的に最も適していることを確認する必要があります。詳細については、「Team Foundation Server の移動の種類」を参照してください。

ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

配置の移動を計画する際には、予想される変更の適用範囲および目的を確認し、それらを移動の種類ごとのシナリオと比較する必要があります。適切な移動の種類を選択することで、混乱とチームの生産性の低下を最小限に抑えるだけでなく、配置における長期的な効率も確保できます。

復元ベースの移動を準備できるように、必要なすべての手順に目を通し、このトピックを印刷することをお勧めします。また、このトピックのリンクを通じて提供されている情報を参照し、特定の構成に応じて異なる手順を確認することもお勧めします。たとえば、SQL Server Analysis Services が SQL Server データベースとは別の異なるサーバー上に存在する配置がある場合があります。この場合は、これらのサーバーを別々に構成する必要があります。

復元ベースの移動を実行するには、次のセクションの手順を完了する必要があります。

  • 復元ベースの移動の準備

  • 新しいハードウェアへの Team Foundation Server のインストール

  • 新しいサーバーの WSS_Config データベースのバックアップ

  • データベースの復元

  • チーム プロジェクト用 Web サイトの復元

  • SQL Report Server、Reporting Services、および既定のレポートの復元およびテスト

  • データ層サーバーの名前変更とアプリケーション層サーバーのアクティブ化

  • Team System キューブのリビルド

  • バージョン管理のキャッシュの削除

  • ユーザー アカウントとサービス アカウントの移動

  • サービスの再起動

  • クライアント コンピュータのデータ キャッシュの更新

  • 次の手順

必要なアクセス許可

これらの手順を完了するには、古いサーバーおよび新しいサーバーの Administrators グループのメンバであり、Team Foundation Administrators グループのメンバである必要があります。Active Directory ドメインにセキュリティ グループを作成する場合は、そのドメイン内で適切なアクセス許可を持っている必要があります。

これらのアクセス許可に加えて、Windows Server 2008 または Windows Vista を実行しているコンピュータで次の要件を満たすことが必要になる場合があります。

  • コマンド ラインの手順を実行するには、昇格した特権のコマンド プロンプトを開くことが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。

  • Internet Explorer を必要とする手順を実行するには、Internet Explorer を管理者として起動することが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Internet Explorer] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  • web.config ファイルを編集するには、テキスト エディタを管理者として起動することが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、エディタを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  • SQL Server Reporting Services のレポート マネージャ、レポート、または Web サイトにアクセスするには、これらのサイトを Internet Explorer の信頼済みサイトの一覧に追加するか、管理者として Internet Explorer を起動することが必要になる場合があります。

詳細については、Microsoft Web サイトを参照してください。

データベースと暗号化キーのバックアップ

Team Foundation Server の配置を移動する前に、そのデータベースをバックアップする必要があります。移動の一環として、これらのデータベースを新しいデータ層サーバーに復元します。

復元ベースの移動のための古い配置を準備するには

  1. Team Foundation Server のすべてのデータベースをバックアップします。

    詳細については、「方法 : Team Foundation Server をバックアップする」を参照してください。

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    残しておく必要がある SharePoint 製品とテクノロジ のカスタム サイト定義、カスタム サイト テンプレート、またはカスタム Web パーツもすべてバックアップする必要があります。詳細については、Microsoft Web サイトの「Backup and Restore Options for Windows SharePoint Services 2.0」を参照してください。また、Windows SharePoint Services 3.0 の場合は、Microsoft Web サイトの「バックアップと復旧のツール選択 (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

  2. Reporting Services の暗号化キーをバックアップし、その暗号化キーを Team Foundation Server を実行しているサーバーとは別のコンピュータの安全な場所に格納します。新しい配置でキーにアクセスできることを確認し、キーの暗号化に使用したパスワードを格納します。

    詳細については、「方法 : Reporting Services の暗号化キーをバックアップする」を参照してください。

Team Foundation Server のインストールと新しいハードウェアの準備

データベースをバックアップしたら、配置の移動先となるコンピュータに Team Foundation Server をインストールする必要があります。

復元ベースの移動のための新しいサーバーを準備するには

  1. 新しいハードウェアに Team Foundation Server をインストールし、サーバーが動作することを確認します。

    詳細な手順と必要条件の詳細については、Microsoft Web サイトで入手できる Team Foundation のインストール ガイドを参照してください。

    ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

    Team Foundation Server をインストールする前に、まず、配置のデータの復元先となるコンピュータに SQL Server をインストールする必要があります。インストールする SQL Server のバージョンは、古いデータ層サーバーで実行されていたバージョンと完全に一致する必要があります (サービス パックのレベル、照合順序の設定、言語など)。完全に一致しない場合は、データを復元できない可能性があります。

  2. SQL Server Reporting Services を実行しているサーバーで、Reporting Services のインストール ID の一覧を取得して保存します。

    1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のディレクトリに移動します。

      %ProgramFiles%\Microsoft SQL Server\90\Tools\binn\

    2. RSKeyMgmt -l を実行します。

    3. インストール ID をメモし、一覧を印刷するか、安全な場所に保存します。

  3. 適切なサーバーにログオンし、コンピュータ マネージャを開いて、次の表に指定されている順序に従ってサービスとアプリケーション プールを停止します。

    次のプログラムをホストしているサーバーにログオンした場合

    停止するコンポーネント

    SharePoint 製品とテクノロジ

    • SharePoint Timer Service または Windows SharePoint Services Timer

    • 既定の Web サイトまたはチーム Web サイト

    アプリケーション層

    • Visual Studio Team Foundation Server Task Scheduler Service

    • Microsoft Team Foundation Server アプリケーション プール

    SQL Server Reporting Services

    • SQL Server Reporting Services (TFSINSTANCE)

    • ReportServer または ReportServer$InstanceName

    • 既定の Web サイトまたはレポート マネージャ Web サイト

    ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

    復元ベースの移動でユーザー アカウントとサービス アカウントを移動するには、Team Foundation Server の新しい配置を停止状態にする必要があります。データを復元しても、ユーザー アカウントおよびサービス アカウントを移動していない状態で Team Foundation Server を再起動すると、移行対象のユーザーが、TFSIntegration データベース内で削除済みとしてマークされることがあります。この問題は、Active Directory との同期中に、ユーザーのシステム ID (SID: System Identification) がグループ セキュリティ サービスによって検出されなかった場合に発生します。

    詳細については、「方法 : サービス、アプリケーション プール、または Web サイトを停止および開始する」を参照してください。

新しいサーバーの WSS_Config データベースのバックアップ

データを Team Foundation Server の新しいデータベースに復元する前に、新しいサーバーの SharePoint 製品とテクノロジ の構成データベース (WSS_Config) をバックアップする必要があります。古いサーバーから新しいサーバーにデータベースを復元しようとすると、復元プロセス中にデータベースが上書きされるか、破損する可能性があります。

WSS_Config データベースをバックアップするには

  • 新しいサーバーで SharePoint 製品とテクノロジ の構成データベース (WSS_Config) をバックアップします。

    データベースのバックアップ方法の詳細については、「方法 : Team Foundation Server をバックアップする」、および Microsoft Web サイトの「Backup and Restore Options for Windows SharePoint Services 2.0」を参照してください。また、Windows SharePoint Services 3.0 の場合は、Microsoft Web サイトの「バックアップと復旧のツール選択 (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

データベースの復元

サービスを停止したら、SQL Server に付属のツールを使用して、Team Foundation Server のデータを復元できます。

ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif注意 :

すべてのデータベースを同じ時点の状態に復元する必要があります。そうしないと、これらは破損する可能性があります。

[データベースの復元] ダイアログ ボックスを開くには

  1. 新しいデータ層サーバーで、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server] をポイントし、[SQL Server Management Studio] をクリックします。

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    データベースを復元する方法の詳細については、Microsoft Web サイトの「SQL Server データベースの復元シナリオの実装」を参照してください。

  2. [サーバーの種類] ボックスの一覧で、[データベース エンジン] をクリックします。

  3. [サーバー名] ボックスで、適切なサーバーをクリックまたは入力します。

  4. [認証] ボックスで、適切なスキームをクリックします。

  5. [ユーザー名] ボックスに、有効なアカウントのユーザー名を入力します。

  6. SQL Server から要求された場合は、[パスワード] ボックスにアカウントのパスワードを入力して、[接続] をクリックします。

  7. [データベース] ノードを展開して、Team Foundation のデータ層を構成するデータベースの一覧を表示します。

ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

復元ベースの移動の場合は、古いサーバーから新しいサーバーに SharePoint 製品とテクノロジ の構成データベース (WSS_Config) を復元しないでください。

「各データベースを復元するには」で説明する手順を次のデータベースに個別に実行します。

  • ReportServer

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServer$InstanceName になります。

  • ReportServerTempDB

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServerTempDB$InstanceName になります。

  • SharePoint 製品とテクノロジ のコンテンツ データベース (STS_Content_TFS または WSS_Content)

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    SharePoint 製品とテクノロジのデータが格納されるデータベースの名前は、インストールされている SharePoint 製品とテクノロジのバージョン、およびそれをインストールしたユーザーが名前をカスタマイズしたかどうかによって異なります。さらに、SharePoint 製品とテクノロジ が Team Foundation Server とは異なるサーバーにインストールされている場合、これらのデータベースは、データ層サーバーに存在しないことも考えられます。存在しない場合は、SharePoint 製品とテクノロジ とそのデータベースのバックアップ、復元、および構成を、Team Foundation Server とは別個に管理する必要があります。ただし、同期エラーを防ぐため、データベースを保守する際は、両者に矛盾が生じないように注意する必要があります。

  • TfsBuild

  • TfsIntegration

  • TfsVersionControl

  • TfsWarehouse

  • TfsWorkItemTracking

  • TfsWorkItemTrackingAttachments

  • TfsActivityLogging (省略可能)

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    復元プロセスの一環として、SharePoint 製品とテクノロジ のデータベースに、すべてのカスタム サイト テンプレートまたはカスタム プロセス テンプレート用に作成された Web パーツをアップロードする必要があります。

各データベースを復元するには

  1. 復元するデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントします。次に、[復元] をポイントし、[データベース] をクリックします。

    [データベースの復元] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [復元用のソース] で [デバイスから] をクリックし、省略記号ボタン ([…]) をクリックします。

  3. [バックアップの指定] ダイアログ ボックスで、バックアップ ファイルの場所を指定し、[OK] をクリックします。

    最初に完全バックアップを適用した後、トランザクション ログ バックアップを作成順に適用する必要があります。

  4. [復元するバックアップ セットの選択] で、復元するバックアップ セットを指定します。

  5. [ページの選択] ペインで、[オプション] をクリックし、[既存のデータベースを上書きする] チェック ボックスをオンにします。

  6. [次のデータベース ファイルに復元] ボックスで、指定されているパスが現在のデータベースのパスと一致していることを確認します。

    データベースを別のドライブに復元する場合、この手順は重要です。

  7. [復旧状態] で、適切な状態をクリックします。

  8. 次のいずれかの操作を実行します。

    • 追加のトランザクション ログを適用しない場合は、[データベースを使用可能な状態にする] をクリックします。

    • 追加のトランザクション ログを適用する場合は、[データベースは操作不可能状態のまま] をクリックします。

  9. [OK] をクリックして、[データベースの復元] ダイアログ ボックスを閉じ、データベースを復元します。

  10. 追加のトランザクション ログを適用する場合は、適用するログのバックアップ セットが作成された順序に従い、各セットに対してこの手順を実行します。完全バックアップ後に作成されたログ バックアップに対してこの手順を実行するようにしてください。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「トランザクション ログ バックアップの適用」を参照してください。

チーム プロジェクト用 Web サイトの復元

SharePoint 製品とテクノロジ を新しいコンテンツ データベースにリダイレクトする必要があります。

チーム プロジェクト用 Web サイトを復元するには

SQL Server Reporting Services および既定のレポートの復元およびテスト

プロジェクトの Web サイトを復元したら、新しいアプリケーション層サーバーに SQL Server Reporting Services を復元する必要があります。

SQL Server 2005 で Reporting Services を復元および確認するには

  1. Reporting Services を実行しているサーバーでコンピュータ マネージャを開き、ReportServer または ReportServer$InstanceName アプリケーション プールを起動します。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server] をポイントし、[構成ツール] をポイントして、[Reporting Services 構成] をクリックします。

  3. エクスプローラ ペインで、[データベースのセットアップ] をクリックします。

  4. [データベース接続] ペインが表示されます。

  5. [サーバー名] ボックスで、データ層サーバーの名前が正しいことを確認し、[接続] をクリックします。

  6. [SQL Server 接続ダイアログ] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。

  7. データベース接続ペインで、[適用] をクリックします。

  8. デュアルサーバー配置を使用している場合は、次の手順を実行します。

    1. エクスプローラ ペインで、[Windows サービス ID] をクリックします。

      [Windows サービス ID] ページが表示されます。

    2. [ビルトイン アカウント] ボックスの一覧の [ローカル サービス] をクリックします。

      [適用] ボタンを使用できるようになりますが、クリックしないでください。

    3. [ビルトイン アカウント] ボックスの一覧の [ネットワーク サービス] をクリックし、[適用] をクリックします。

    4. [SQL Server 接続ダイアログ] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。

  9. コンピュータ マネージャを開き、Reporting Services を起動します。

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    名前付きインスタンスを使用している場合は、このサービス名が SQL Server Reporting Services (InstanceName) になります。

  10. Reporting Services 構成ツールを閉じます。

  11. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft SQL Server\90\Tools\binn ディレクトリに移動します。

  12. 次のコマンドを入力して Reporting Services のインストール ID の一覧を表示します。

    RSKeyMgmt -l

  13. 一覧から古いデータ層サーバーに対応するインストール ID を探します。

  14. 次のコマンドを入力して、該当するインストール ID を削除します。DTInstanceID には、古いデータ層サーバーに対応するインストール ID を指定します。

    RSKeyMgmt –r DTInstanceID

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    新しいデータ層サーバーに対応するインストール ID を削除しないようにしてください。

  15. Reporting Services を実行しているサーバーで、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server] をポイントし、[構成ツール] をポイントして、[Reporting Services 構成] をクリックします。

  16. エクスプローラ ペインで、[暗号化キー] をクリックします。

  17. [暗号化キー] ページで、[復元] をクリックします。

    [暗号化キーの情報] ページが表示されます。

  18. [パスワード] ボックスに、暗号化キー ファイルのパスワードを入力します。

  19. [キー ファイル] ボックスで、バックアップ暗号化キー ファイル (.snk) の場所を入力またはクリックし、[OK] をクリックします。

データ層サーバーの名前変更とアプリケーション層サーバーのアクティブ化

Reporting Services を復元した後、TfsAdminUtil コマンドを使用して接続を構成し、データ層サーバーの名前を変更する必要があります。

データ層サーバーの名前を変更し、新しいアプリケーション層サーバーの名前を使用して統合データベースを更新するには

  1. 適切なサーバーにログオンしてコンピュータ マネージャを起動し、次の表に記載されているアプリケーション プールとプログラムを起動します。

    次のプログラムをホストしているサーバーにログオンした場合

    起動するコンポーネント

    アプリケーション層

    • Microsoft Team Foundation Server アプリケーション プール

    Reporting Services

    • ReportServer または ReportServer$InstanceName (アプリケーション プール)

    • SQL Server Reporting Services (TFSINSTANCE)

  2. コマンド プロンプト ウィンドウで、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil ConfigureConnections /view

  3. /ReportsURI および /ReportServerUri の設定を確認します。Reporting Services のサーバーが示されている情報から変更された場合は、次のコマンドを入力し、これらの接続を再構成する必要があります。

    **TfsAdminUtil ConfigureConnections /ReportsUri:NewReports/ReportServerUri:**NewReportServer

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    名前付きインスタンスを使用している場合は、その名前付きインスタンスを Reports および ReportServer の値の一部に指定する必要があります。名前付きインスタンスの名前を削除または変更しないでください。

    たとえば、古いアプリケーション層サーバーで実行されていた Reporting Services が新しいアプリケーション層サーバーに移動された場合は、/ReportsUri および /ReportServerUri に新しい URI (Uniform Resource Indicator) を指定する必要があります。詳細については、「ConfigureConnections コマンド」を参照してください。

  4. (省略可能) 接続を再構成した後、次のコマンドを入力し、変更を確認して、変更が反映されていることを確認します。

    TfsAdminUtil ConfigureConnections /view

  5. サービスの web.config ファイルで、次のように、古いデータ層サーバーの名前を新しいデータ層サーバーに置き換えます。

    1. 新しいアプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Web Services\Services ディレクトリに移動します。

    2. メモ帳などのテキスト ベースのエディタで、このディレクトリの web.config ファイルを開きます。

    3. appSettings ノードの下で、接続文字列の要素を探し、Source パラメータの値を古いデータ層サーバーの名前に変更します。たとえば、次の要素を変更する必要があります。

      Application Name=TeamFoundation;Data Source=NewTeamFoundationDataTierServerName;Initial Catalog=TfsIntegration;Integrated Security=True;Persist Security Info=False

      変更後、要素は次のような文字列になります。

      Application Name=TeamFoundation;Data Source=OldTeamFoundationDataTierServerName;Initial Catalog=TfsIntegration;Integrated Security=True;Persist Security Info=False

    4. web.config ファイルを保存して、メモ帳を閉じます。

      ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

      TfsAdminUtil RenameDT コマンドを正しく実行するには、サービスの web.config ファイル内の接続文字列で、古いデータ層サーバーの名前を参照する必要があります。

  6. コマンド プロンプト ウィンドウで、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil RenameDT NewTeamFoundationDataTierServerName

    ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

    RenameDT コマンドを正常に実行するには、前の手順に記載されているアプリケーション プールとプログラムが実行されている必要があります。これは Visual Studio Team System 2008 Team Foundation Server で新しく導入された要件です。

  7. コマンドが終了したら、次のアプリケーション プールとプログラムを停止します。

    • Microsoft Team Foundation Server アプリケーション プール

    • ReportServer または ReportServer$InstanceName

    • SQL Server Reporting Services (TFSINSTANCE)

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    RenameDT コマンドを実行した後、次の手順に進む前に、RenameDT コマンドに必要なサービスを停止する必要があります。

  8. 新しいアプリケーション層サーバーの名前が古いアプリケーション層サーバーの名前とは異なる場合、新しいサーバー名で TFSIntegration データベースを更新します。次に、アプリケーション層のサービス インターフェイスの登録エントリを更新して、新しいサーバーを指すようにします。

    1. 新しいアプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。

    2. %ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動します。

    3. コマンド プロンプトに次のコマンドを入力します。

      TfsAdminUtil ActivateAT NewTeamFoundationApplicationTierServerName

Team System キューブのリビルド

接続を構成してデータ層サーバーの名前を変更したら、Team Foundation の Team System キューブをリビルドする必要があります。Team System キューブでは、SQL Server Reporting Services がサポートされ、Team System 用データ ウェアハウスのリレーショナル データベースのデータが含まれています。詳細については、「データ ウェアハウス アーキテクチャについて」を参照してください。

新しい配置で Team System キューブをリビルドするには

バージョン管理のキャッシュの削除

Team System キューブをリビルドしたら、アプリケーション層サーバー (およびすべてのプロキシ サーバー) のバージョン管理キャッシュを削除して、新しいデータ層サーバーと同期させる必要があります。

バージョン管理のキャッシュを削除するには

  1. アプリケーション層サーバーで、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Web Services\VersionControl ディレクトリを開きます。

  2. Data サブディレクトリの内容を削除します。ただし、Data サブディレクトリ自体は削除しません。

    詳細については、「方法 : アプリケーション層サーバーのバージョン管理キャッシュを削除する」を参照してください。

  3. Team Foundation Server Proxy を実行している、配置内のすべてのサーバーでこの手順を実行します。

ユーザー アカウントとサービス アカウントの移動

あるワークグループから別のワークグループに配置を移動する場合は、サービス アカウント、ユーザー アカウント、およびすべてのローカル アカウントを再作成する必要があります。また、古い展開が属していたドメインを信頼していないドメインに配置を移動する場合も、これらのアカウントを再作成する必要があります。

ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

新しい配置で作成するアカウント名は、古い配置のアカウント名と一致する必要があります。この要件は、ユーザー アカウントとサービス アカウントの両方に当てはまります。これらのアカウント名は、移動処理において、Team Foundation Server のデータベース レコードを識別して更新するために使用されます。

ユーザー アカウントとサービス アカウントを移動するには

  1. Reporting Services を実行しているサーバーで、コンピュータ マネージャを開いて、次のコンポーネントを起動します。

    • ReportServer または ReportServer$InstanceName (アプリケーション プール)

    • SQL Server Reporting Services (TFSINSTANCE)

  2. 新しいアプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動します。

  3. コマンド ラインに次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil ChangeAccount OldDomainOrComputerName\OldTFSServiceAccount NewDomainOrComputerName\NewTFSServiceAccount NewPassword

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    サービス アカウントが存在しないという警告や、アカウントがデータ ウェアハウス ロールのメンバでないという警告は無視します。

  4. コマンド ラインに次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil ChangeAccount/ra OldDomainOrComputerName\OldTFSReportingServiceAccount NewDomainOrComputerName\NewTFSReportingServiceAccount NewPassword

    ms404869.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    サービス アカウントがデータ ウェアハウス ロールのメンバでないという警告や、サービス アカウント グループへのアカウントの追加を求める警告は無視します。

  5. 古いアプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動します。

  6. コマンド ラインに次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil Sid

  7. 表示されたユーザーの一覧をメモまたは印刷します。

    新しいアプリケーション層で、この一覧のユーザーをローカル アカウントまたはドメイン アカウントとして再作成することが必要になる場合があります。

  8. 新しいアプリケーション層サーバーで、古いアプリケーション層サーバーのローカル アカウントに対応するすべてのローカル アカウントを作成します。古いアプリケーション層サーバーがあったドメインが、新しいアプリケーション層サーバーのドメインから信頼されていない場合は、Active Directory を開き、古いアプリケーション層サーバー上のドメイン アカウントに対応するドメイン アカウントを作成します。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「ユーザー アカウントとグループ アカウントを作成する」を参照してください。

  9. 新しいアプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 2008 Team Foundation Server\Tools ディレクトリに移動します。

  10. コマンド ラインに次のコマンドを入力します。

    TfsAdminUtil Sid /Change OldDomainOrComputerNameNewDomainOrComputerName

    このコマンドによって、新しいドメインまたはワークグループの SID を使用するアプリケーション層サーバー上のすべてのユーザー アカウントが更新されます。複数のソースの情報を使用してユーザー アカウントを更新する必要がある場合は (別のドメインの情報とローカル アカウントの情報など)、追加のパラメータを指定します。TfsAdminUtil SID は何度でも実行でき、ユーザー アカウントの SID を、新しいドメインによって信頼されていない別のソース ドメインから変更できます。詳細については、「Sid コマンド」を参照してください。

    ms404869.alert_caution(ja-jp,VS.90).gif重要 :

    Team Foundation Server を再起動すると、グループ セキュリティ サービスが Active Directory と再同期して TFSIntegration データベースのユーザー アカウント情報を更新するまでに、最長で 1 時間かかる場合があります。この情報が同期されるまで、新しいアプリケーション層サーバーを稼動しないでください。

サービスの再起動

運用を再開するには、Team Foundation が依存するサービスを再起動する必要があります。

サービスを再起動するには

  • 適切なサーバーにログオンし、コンピュータ マネージャを開いて、次の表に指定されている順序に従ってコンポーネントを起動します。

    次のプログラムをホストしているサーバーにログオンした場合

    起動するコンポーネント

    SharePoint 製品とテクノロジ

    • SharePoint Timer Service または Windows SharePoint Services Timer

    アプリケーション層

    • Visual Studio Team Foundation Server Task Scheduler Service

    • Microsoft Team Foundation Server アプリケーション プール

クライアント コンピュータのデータ キャッシュの更新

クライアント コンピュータのデータ キャッシュを更新するには

  • ClientService Web サービスを使用して、クライアントが次回アプリケーション層サーバーに接続するときに、作業項目のトラッキングに使用するキャッシュを強制的に更新します。バージョン管理キャッシュを更新するために、各ユーザーは、tf workspaces コマンドを使用してクライアント コンピュータを更新する必要があります。

    詳細については、「方法 : クライアント コンピュータのデータ キャッシュを更新する」を参照してください。

次の手順

Team Foundation 配置に応じて、TeamBuild.proj ファイルを新しい設定値で更新する必要がある場合があります。さらに、SharePoint 製品とテクノロジ および Reporting Services のユーザーとグループを新しいアプリケーション層サーバーに移行する必要がある場合もあります。最後に、古い配置からクエリを使用して新しい配置に接続することはできないため、クエリ バインド レポートまたはクエリ バインド ドキュメントを再作成する必要があります。

ビルド コンピュータを新しいドメイン設定で更新するには

  1. 新しい配置内で Team Foundation ビルド を実行している既存のコンピュータを使用する場合は、そのコンピュータで TeamBuild.proj ファイルを開き、新しいコンピュータおよび新しい格納場所の設定を更新する必要があります。

    詳細については、「Team Foundation のビルドの管理」を参照してください。

  2. ビルド コンピュータを新しい設定で更新したら、テスト ビルドを開始して新しい構成をテストします。

SharePoint 製品とテクノロジおよび Reporting Services のユーザーとグループを移行するには

  • 配置を移動したら、SharePoint 製品とテクノロジ および Reporting Services のユーザー アカウント、グループ、およびドメイン間のロール メンバシップを新しい配置に手動で移行する必要があります。古い展開との Active Directory の信頼関係によって、移行する必要のある情報の量が決まります。SharePoint 製品とテクノロジ と Reporting Services はどちらも、サイト フォルダまたはレポート フォルダごとに、ユーザー、グループ、およびそれらのロール メンバシップを表示します。詳細については、「アクセス許可の管理」および「Team Foundation Server の信頼とフォレストに関する考慮事項」を参照してください。

Microsoft Project レポートまたは Microsoft Excel レポートを作成するには

  • 配置を移動したら、Team Foundation Server に接続する、Microsoft Project ファイルまたは Microsoft Excel ファイルを再作成します。詳細については、「Team Foundation Server のレポート」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : ある環境から別の環境へ Team Foundation Server を移動する

方法 : シングルサーバー配置からデュアルサーバー配置に移行する

概念

Team Foundation Server の移動の種類

Team Foundation のアプリケーション層サーバー要件

Team Foundation のデータ層サーバー要件

ワークグループでの Team Foundation Server の管理

Team Foundation Server のセキュリティのアーキテクチャ

その他の技術情報

Active Directory ドメインでの Team Foundation Server の管理