特別なフォルダとカスタム フォルダ

更新 : 2007 年 11 月

特別なフォルダは、ファイル システム エディタに表示される、Windows の定義済みフォルダを表します。Windows フォルダの物理的な場所は、コンピュータによって異なります。たとえば、システム フォルダが置かれる場所は、あるコンピュータでは C:\Windows、別のコンピュータでは D:\Windows、さらに別のコンピュータでは C:\Winnt だったりします。Windows は、特別な属性を読み取ることによって、物理的な位置とは関係なく、このフォルダをシステム フォルダとして認識します。

配置プロジェクトで特別なフォルダを使用すると、実際のパスを知らなくても、ターゲット コンピュータの配置先フォルダを指定できます。

カスタム フォルダは、ターゲット コンピュータのフォルダを表す特別なフォルダです。固定の特別なフォルダとは異なり、カスタム フォルダは、ターゲット コンピュータ上の指定のフォルダに依存する必要はありません。インストール時に新しいカスタム フォルダを作成できます。定義済みの Windows フォルダのうち、特別なフォルダとして定義されていないファイルを対象としてカスタム フォルダを作成することもできます。詳細については、「方法 : 定義済み Windows フォルダを対象とするカスタム フォルダを追加する」を参照してください。

配置プロジェクトで使用できる特別なフォルダとカスタム フォルダの種類は、プロジェクト種類によって異なります。特別なフォルダとして使用できるフォルダを次に示します。

特別なフォルダ

説明

アプリケーション フォルダ

Program Files フォルダの下にあるアプリケーション用フォルダ。通常は C:\Program Files\Company Name\App Name。

共通ファイル フォルダ

アプリケーション間で共有されるコンポーネントを格納するフォルダ。通常は C:\Program Files\Common。

共通ファイル フォルダ (64 ビット)

64 ビット インストーラ専用の共通ファイル フォルダ。詳細については、「方法 : 64 ビットプラットフォーム用の Windows インストーラを作成する」を参照してください。

カスタム フォルダ

ターゲット コンピュータに作成するフォルダ、または特別なフォルダ以外の定義済み Windows フォルダ。既定では、アプリケーション フォルダと同じ位置に作成されます。

フォント フォルダ

フォントが含まれる仮想フォルダ。通常は C:\Winnt\Fonts。

モジュール再ターゲット可能フォルダ

マージ モジュールの代替位置を指定するためのカスタム フォルダ。

プログラム ファイル フォルダ

プログラム ファイルのルート ノード。通常は C:\Program Files。

プログラム ファイル フォルダ (64 ビット)

64 ビット インストーラ専用のプログラム ファイル フォルダ。詳細については、「方法 : 64 ビットプラットフォーム用の Windows インストーラを作成する」を参照してください。

システム フォルダ

共有システム ファイルを格納する Windows の System フォルダ。通常は C:\Winnt\System32。

システム フォルダ (64 ビット)

64 ビット インストーラ専用のシステム フォルダ。詳細については、「方法 : 64 ビットプラットフォーム用の Windows インストーラを作成する」を参照してください。

ユーザーのアプリケーション データ フォルダ

ユーザー単位の、アプリケーション固有のデータを格納するリポジトリの役割をするフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Application Data。

ユーザーのデスクトップ

ユーザー単位の、デスクトップに表示されるファイルとフォルダを格納するフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Desktop。

ユーザーのお気に入りフォルダ

ユーザーのお気に入りの項目を格納するリポジトリの役割をするフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Favorites。

ユーザーの個人データ フォルダ

ドキュメントの、ユーザー単位のリポジトリの役割をするフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\My Documents。

ユーザーのプログラム メニュー

ユーザーのプログラム グループを格納するフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Start Menu\Programs。

ユーザーの送信メニュー

ユーザーの送信メニュー項目を格納するフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\SendTo。

ユーザーのスタート メニュー

ユーザーのスタート メニュー項目を格納するフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Start Menu。

ユーザーのテンプレート フォルダ

ユーザー単位の、ドキュメント用テンプレートを格納するフォルダ。通常は C:\Documents and Settings\username\Templates。

Windows フォルダ

Windows またはシステムのルート ディレクトリ。通常は C:\Winnt。

Web カスタム フォルダ

HTTP アドレスで識別される、Web サーバーのカスタム フォルダ。

上記のパスは、Windows 2000 Professional を標準インストールしたときのパスです。ほかのオペレーティング システムにインストールしたとき、または標準インストール以外でインストールしたときは、位置が異なる場合があります。

参照

処理手順

方法 : ファイル システム エディタでフォルダを追加および削除する

その他の技術情報

配置でのファイルのインストール管理

Windows インストーラ配置のタスク