CMFCToolTipCtrl クラス

CToolTipCtrl クラスに基づいた拡張ツールヒントの実装です。 CMFCToolTipCtrl クラスに基づいたツールヒントは、アイコン、ラベル、および説明を表示できます。 グラデーション塗りつぶし、カスタム テキストと境界線の色、太字、丸い角、またはバルーン形式を使用して、外観をカスタマイズできます。

class CMFCToolTipCtrl : public CToolTipCtrl

メンバー

パブリック コンストラクター

[名前]

説明

CMFCToolTipCtrl::CMFCToolTipCtrl

既定のコンストラクターです。

パブリック メソッド

[名前]

説明

CMFCToolTipCtrl::GetIconSize

ツールヒントのアイコンのサイズを返します。

CMFCToolTipCtrl::GetParams

ツールヒントの表示設定を返します。

CMFCToolTipCtrl::OnDrawBorder

ツールヒントの境界線を描画します。

CMFCToolTipCtrl::OnDrawDescription

 

CMFCToolTipCtrl::OnDrawIcon

ツールヒントにアイコンを表示します。

CMFCToolTipCtrl::OnDrawLabel

ツールヒントのラベルを描画するか、ラベルのサイズを計算します。

CMFCToolTipCtrl::OnDrawSeparator

ツールヒントのラベルと説明との間の区分線を描画します。

CMFCToolTipCtrl::OnFillBackground

ツールヒントの背景を塗りつぶします。

CMFCToolTipCtrl::SetDescription

ツールヒントによって表示される説明を設定します。

CMFCToolTipCtrl::SetFixedWidth

 

CMFCToolTipCtrl::SetHotRibbonButton

 

CMFCToolTipCtrl::SetLocation

 

CMFCToolTipCtrl::SetParams

CMFCToolTipInfo オブジェクトを使用して、ツールヒントの外観を指定します。

解説

カスタマイズされたツールヒントをアプリケーションに実装するには、CMFCToolTipCtrlCMFCToolTipInfo、および CTooltipManager クラス の各オブジェクトを組み合わせて使用します。

たとえば、バルーン形式のツールヒントを使用するには、次の手順を実行します。

1. CWinAppEx クラス メソッドを使用して、アプリケーションのツールヒント マネージャーを初期化します。

2. CMFCToolTipInfo 構造体を作成して、目的の表示スタイルを指定します。

CMFCToolTipInfo params;
 params.m_bBoldLabel = FALSE;
 params.m_bDrawDescription = FALSE;
 params.m_bDrawIcon = FALSE;
 params.m_bRoundedCorners = TRUE;
 params.m_bDrawSeparator = FALSE;
 if (m_bCustomColors)
 {
  params.m_clrFill = RGB (255, 255, 255);
  params.m_clrFillGradient = RGB (228, 228, 240);
  params.m_clrText = RGB (61, 83, 80);
  params.m_clrBorder = RGB (144, 149, 168);
 }

3. アプリケーション内のすべてのツールヒントに CMFCToolTipInfo オブジェクトで定義したスタイルを使用して表示スタイルを設定するには、CTooltipManager::SetTooltipParams メソッドを使用します。

theApp.GetTooltipManager ()->SetTooltipParams (AFX_TOOLTIP_TYPE_ALL,
    RUNTIME_CLASS (CMFCToolTipCtrl), &params);

また、CMFCToolTipCtrl から新しいクラスを派生させて、ツールヒントの動作とレンダリングを制御することもできます。 新しいツールヒント コントロール クラスを指定するには、CTooltipManager::SetTooltipParams メソッドを使用します。

myApp.GetTooltipManager ()->SetTooltipParams (AFX_TOOLTIP_TYPE_ALL,
    RUNTIME_CLASS (CMyToolTipCtrl))

既定のツールヒント コントロール クラスを復元し、ツールヒントの外観をその既定の状態にリセットするには、ランタイム クラスと SetTooltipParams ツールヒント情報パラメーターに NULL を指定します。

theApp.GetTooltipManager ()->SetTooltipParams (AFX_TOOLTIP_TYPE_ALL,
    NULL, NULL);

使用例

CMFCToolTipCtrl オブジェクトの構築、ツールヒントに表示される説明の設定、およびツールヒント コントロールの幅の設定方法を次の例に示します。

    CMFCToolTipInfo* params = new CMFCToolTipInfo();
    
    params->m_bBoldLabel = FALSE;
    params->m_bDrawDescription = FALSE;
    params->m_bDrawIcon = FALSE;
    params->m_bRoundedCorners = TRUE;
    params->m_bDrawSeparator = FALSE;
    params->m_clrFill = RGB (255, 255, 255);
    params->m_clrFillGradient = RGB (228, 228, 240);
    params->m_clrText = RGB (61, 83, 80);
    params->m_clrBorder = RGB (144, 149, 168);

    CMFCToolTipCtrl* tipCtrl = new CMFCToolTipCtrl(params);
    tipCtrl->SetDescription(_T("tool tip control"));
    tipCtrl->SetFixedWidth(100,150);

継承階層

CObject

   CCmdTarget

      CWnd

         CToolTipCtrl

            CMFCToolTipCtrl

必要条件

**ヘッダー:**afxtooltipctrl.h

参照

参照

階層図

CToolTipCtrl クラス

CTooltipManager クラス

CMFCToolTipInfo クラス

CWinAppEx クラス

その他の技術情報

MFC クラス