データ オブジェクトとデータ ソース (OLE)
クリップボードまたはドラッグ アンド ドロップによってデータを転送する場合は、データには常に転送元と転送先があります。 一方のアプリケーションでコピーするデータを用意し、もう一方のアプリケーションでそのデータを受け取って貼り付けます。 つまり、転送元と転送先では、同じデータに対して別の操作を行います。 MFC (Microsoft Foundation Class) ライブラリには、これらの処理のために 2 つのクラスが用意されています。
データ ソース (COleDataSource オブジェクトとして実装) は、データの転送元を表します。 データがクリップボードにコピーされるか、ドラッグ アンド ドロップ操作が行われると、転送元アプリケーションによってデータ ソースが作成されます。
データ オブジェクト (COleDataObject オブジェクトとして実装) は、データの転送先を表します。 転送先アプリケーションにデータがドロップされるか、クリップボードからの貼り付け操作が要求されると、データ オブジェクトが作成されます。
次の項では、データ オブジェクトとデータ ソースの使い方について説明します。 この説明は、コンテナー アプリケーションとサーバー アプリケーションの両方に共通です。どちらの場合でも、コピーと貼り付けの両方の操作が必要になるからです。