Excel レポート (CMMI)

Microsoft Excel レポートを使用すると、チーム プロジェクトのデータ ウェアハウスから情報を表示できます。このトピックでは、Microsoft Solutions Framework (MSF) for CMMI (能力成熟度モデル統合) Process Improvement v5.0 のプロセス テンプレートで用意されているレポートについて説明します。

[!メモ]

チーム プロジェクト ポータルが Microsoft Office SharePoint Server 2007 Enterprise Edition または Microsoft SharePoint Server 2010 Enterprise Edition に基づいている場合は、これらのレポートはチーム プロジェクトのダッシュボードに表示できます。詳細については、「ダッシュボード (CMMI)」を参照してください。

チーム プロジェクトが格納されているプロジェクト コレクションが SQL Server Reporting Services でプロビジョニングされている場合は、レポート マネージャーを使用して Excel レポートと同じ情報を表示およびフィルター処理できます。詳細については、「レポート (CMMI)」を参照してください。

このトピックの内容

  • 必要なアクセス許可

  • Excel レポートの使用に必要な構成

  • プロジェクト管理

  • バグのバックログの管理

  • ビルド管理

  • テスト管理

  • ソフトウェア品質とリリース管理

Microsoft Excel レポートには、次の図に示すように [ドキュメント] フォルダーからアクセスできます。

Excel レポート

必要なアクセス許可

チーム プロジェクトのドキュメント ノードに格納されている Excel レポートを表示または変更するには、Team Foundation に対する [読み取り] アクセス許可を割り当てられているか、このアクセス許可が割り当てられているグループに属している必要があります。チーム プロジェクト用の SharePoint 製品で、[訪問者] または [メンバー] のアクセス許可も割り当てる必要があります。

また、エンタープライズ ダッシュボードに表示されるすべての Microsoft Excel レポートには、Analysis Services キューブのデータが含まれます。エンタープライズ ダッシュボードは、Microsoft Office SharePoint Server 2007 Enterprise Edition または Microsoft SharePoint Server 2010 Enterprise Edition を実行しているサーバー上でチーム プロジェクト ポータルがホストされている場合のみ表示できます。

Excel レポートをエンタープライズ ダッシュボードから表示、更新、または作成するには、シングル サインオンまたは Windows 認証を使用するように SharePoint Web アプリケーション定義を構成する必要があります。構成する認証サービスに基づいて、次の制限が適用されます。

重要 : 重要

SQL Server Analysis Services の TfsWarehouseDataReaders セキュリティ ロールのメンバーとしてユーザーを追加しない場合は、SharePoint Web アプリケーションをシングル サインオン用に構成する必要があります。チーム プロジェクト ポータルが NTLM 認証を使用するように構成されていて、データ層サーバーにインストールされていない場合も、SharePoint Web アプリケーションをシングル サインオン用に構成する必要があります。

  • シングル サインオン認証 (推奨)

    シングル サインオンを使用してエンタープライズ ダッシュボードのビューアーを認証するには、次の処理を実行する必要があります。

    • シングル サインオンを使用するように SharePoint Web アプリケーションを構成する必要があります。シングル サインオンを構成する方法の詳細については、「Configure Settings for Dashboard Compatibility」を参照してください。

    • SharePoint エンタープライズ アプリケーション定義へのアクセスを付与されたグループにダッシュボード ビューアーを追加する必要があります。

  • Windows 認証

    Windows 認証を使用してエンタープライズ ダッシュボードのビューアーを認証するには、次の処理を実行する必要があります。

    • チーム プロジェクト ポータルをデータ層サーバー上でホストするか、Kerberos 認証を使用するように SharePoint Web アプリケーションを構成する必要があります。

    • SQL Server Analysis Services の TfsWarehouseDataReaders セキュリティ ロールにユーザーを追加する必要があります。

次の表では、アクティビティに応じた必要なアクセス許可の概要を示します。これらのアクセス許可をチームのメンバーに付与する方法については、「チーム プロジェクトへのユーザーの追加」および「Visual Studio ALM 用データ ウェアハウスのデータベースへのアクセスの許可」を参照してください。Excel レポートの一般的な操作に必要なアクセス許可については、「Visual Studio ALM のレポートの表示と管理に必要なアクセス許可の割り当て」を参照してください。

アクティビティ

Team Foundation Server

チーム プロジェクト ポータル

SQL Server Analysis Services キューブ (Tfs_Analysis)

メモ

チーム エクスプローラーの [ドキュメント] ノードで開いた Excel レポートを表示または更新する

読み取りユーザー

訪問者

TfsWarehouseDataReader ロール

チーム プロジェクトの [ドキュメント] ノードにアクセスするには、Team Foundation 有効ユーザー セキュリティ グループに属している必要があります。必要なセキュリティ アクセス許可が明示的に設定されている場合は、チーム プロジェクトの [プロジェクトレベル情報を表示します] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。

エンタープライズ ダッシュボードに表示される Excel レポートを表示または更新する

  

訪問者

要件は SharePoint Web アプリケーションで構成されている認証によって異なる

[訪問者] または [読み取り] のアクセス許可に加え、TfsWarehouseDataReader ロールまたは SharePoint Web アプリケーションのシングル サインオン エンタープライズ アプリケーション定義へのアクセスを付与されたグループに属している必要があります。

作業項目クエリを実行し、[Microsoft Excel でレポートを作成] 機能を使用する

読み取りユーザー

TfsWarehouseDataReader ロール

これらのアクセス許可に加え、チーム クエリを開くためのアクセス許可が必要な場合もあります。詳細については、「作業項目クエリに対するアクセス許可の整理および設定」を参照してください。

さらに、結果のブックをプロジェクト ポータルに保存するには、ポータルのメンバー グループに属している必要があります。

ダッシュボードを開き、[新しい Excel レポート] 機能を使用する

訪問者

TfsWarehouseDataReader ロール

[新しい Excel レポート] は、チーム プロジェクトをホストするプロジェクト コレクション用にレポートが構成されている場合にのみ使用できます。

Analysis Services キューブに直接接続する Microsoft Excel からレポートを作成する

TfsWarehouseDataReader ロール

結果のブックをプロジェクト ポータルに保存するには、ポータルのメンバー グループに属している必要があります。

[ドキュメント] ノードから Excel レポートを管理する

読み取りユーザー

メンバー

  

[ドキュメント] ノードにファイルを保存するには、チーム プロジェクト ポータルのメンバー グループに属している必要があります。詳細については、「ドキュメントおよびドキュメント ライブラリの管理」を参照してください。

ページのトップへ

Excel レポートの使用に必要な構成

Microsoft Excel レポートにアクセスして使用するには、次の構成を満たしている必要があります。

  • Microsoft Excel レポートにアクセスするには、チーム プロジェクトがプロジェクト ポータルでプロビジョニングされている必要があります。

    Microsoft Excel レポートは、チーム プロジェクトの SharePoint 製品をホストしているサーバーに格納されます。チーム プロジェクトでプロジェクト ポータルが有効になっていない場合、ブックにアクセスできません。詳細については、「チーム プロジェクト ポータルまたはプロセス ガイダンスへのアクセス」を参照してください。

  • Team Foundation 用の運営データ ストアに接続する Microsoft Excel でレポートを開くには、クライアント コンピューターに Team Foundation Office Integration アドインがインストールされている必要があります。このアドインは、Visual Studio ALM に任意の製品をインストールするときにインストールされます。

プロジェクト管理

チーム メンバーは、次の表のレポートを使用して、タスクの完了、要件の終了、およびイテレーション計画の達成に向けたチームの進行状況を追跡できます。

レポートのデータ

レポートと関連トピック

過去 4 週間以内のすべてのタスクにかかった総時間数の累積値を示すビジュアル表現。

バーンダウン グラフ

バーンダウン Excel レポート

過去 4 週間以内のすべてのアクティブなタスクおよび終了したタスクの累積数を示すビジュアル表現。

タスクの進行状況 Excel レポート

タスク進行状況 Excel レポート

過去 4 週間以内のすべての要件の累積数を状態別にグループ化したビジュアル表現。

ユーザー ストーリー レポートの例

要件の進行状況の Excel レポート

過去 4 週間以内にチームが開き、終了した懸案事項の数のローリング平均を示す折れ線グラフ。ローリング平均は、計算する日の前日までの 7 日間を対象にしています。

7 日間の問題の傾向 Excel レポート

問題の傾向 Excel レポート

ページのトップへ

バグのバックログの管理

チーム メンバーは、次の表のレポートを使用して、チームによって報告されたバグとチームによるバグの修正の進行状況を追跡できます。これらのレポートは、バグのダッシュボードに表示されます。詳細については、「バグのダッシュボード」を参照してください。

レポートのデータ

レポートと関連トピック

過去 4 週間以内のすべてのバグの累積数を状態別にグループ化したビジュアル表現。

バグの進行状況 Excel レポート

バグの進行状況 Excel レポート

過去 4 週間以内にチームが開き、解決して、終了したバグの数のローリング平均を示す折れ線グラフ。ローリング平均は、計算する日の前日までの 7 日間を対象にしています。

バグの傾向レポート

バグの傾向 Excel レポート

過去 4 週間以内のすべてのバグの累積数を優先度別にグループ化したビジュアル表現。

バグ (優先度順) グラフ

バグ (優先度順) Excel レポート

各チーム メンバーに現在割り当てられているアクティブな状態のバグの総数を優先度別にグループ化した横向きの横棒グラフ。

バグ (割り当て順) グラフ

バグ (割り当て順) Excel レポート

過去 4 週間以内に解決済みまたは終了の状態から再アクティブ化されたバグの数の積み上げ面グラフ。

バグの再アクティブ化 Excel レポート
メモメモ
バグの再アクティブ化レポートは、品質のダッシュボードに表示されます。詳細については、「品質のダッシュボード (アジャイル)」を参照してください。

バグの再アクティブ化 Excel レポート

ページのトップへ

ビルド管理

チーム メンバーは、コード チャーン レポートおよびコード カバレッジ レポートを使用して、ソース ファイルがどのように変更されているか、およびソース コードが十分にテストされているかどうかを時間の経過と共に追跡できます。これらのレポートは、ビルドのダッシュボードに表示されます。詳細については、「ビルド ダッシュボード (アジャイル)」を参照してください。

レポートのデータ

レポートと関連トピック

過去 4 週間にわたってビルド確認テストでテストされたコードの割合を示す折れ線グラフ。

コード カバレッジ レポート

コード カバレッジ Excel レポート

過去 4 週間以内にチームがビルドの前にチェックインで追加、削除、および変更したコードの行数を示す積み上げ面グラフ。

コード チャーン レポート

コード チャーン Excel レポート

過去 4 週間以内に失敗または成功したビルドの数を示す積み上げ縦棒グラフ。

ビルドの状態レポート
メモメモ
ビルドの状態レポートは、品質のダッシュボードに表示されます。詳細については、「品質のダッシュボード (アジャイル)」を参照してください。

ビルドの状態 Excel レポート

ページのトップへ

テスト管理

チーム メンバーは、次の表のレポートを使用して、テスト動作の監視、進行状況の報告、テスト カバレッジの矛盾点の検出、および追加の調査が必要なテスト区分の特定を行うことができます。これらのレポートは、テストのダッシュボードに表示されます。詳細については、「テストのダッシュボード (アジャイル)」を参照してください。

レポートのデータ

レポートと関連トピック

過去 4 週間以内のすべてのテスト ケースのテスト結果を最後に記録された結果 (実行しないブロック失敗、または成功) でグループ化した積み上げ面グラフ。

テスト計画の進行状況 Excel レポート

テスト計画の進行状況レポート

過去 4 週間以内のデザインまたは準備完了の状態であるテスト ケースの数を示す積み上げ面グラフ。

テスト ケース準備 Excel レポート

テスト ケース準備レポート

各要件に定義されているテスト ケースとテスト構成の組み合わせごとのテスト結果の数を示す横向きの横棒グラフ。グラフでは、最後のテストの実行に基づいてテスト結果がグループ化されます。グループの内訳は、成功 (緑)、失敗 (赤)、ブロック (紫)、または実行なし (灰) です。

要件テスト状態 Excel レポート (CMMI)

過去 4 週間以内に実行された手動テスト ケースの実行結果の累積値を示す折れ線グラフで、成功失敗ブロック、または実行なしの状態が記録されます。

テスト動作 Excel レポート
メモメモ
手動テスト動作 レポートは、すべてのテスト ケースのすべてのテスト結果と、そのテスト構成の実行の累積値を日単位で示す点が、テスト計画の進行状況レポートとは異なります。一方、テスト計画の進行状況レポートは、各日の各テスト ケースについて最後に記録されたテスト結果しか表示しません。

テスト動作 Excel レポート

過去 4 週間以内に失敗に終わったすべてのテスト ケースの結果の累積数を失敗の種類に基づいて示す積み上げ面グラフ。失敗の種類には、回帰新しい問題、および既知の問題があります。

失敗の分析 Excel レポート

失敗の分析 Excel レポート

ページのトップへ

ソフトウェア品質とリリース管理

チーム メンバーは、次の表に示すレポートを使用して、開発中のソフトウェアの品質に関係するテスト、開発、およびビルドの各区分における進行状況の概要を確認できます。これらのレポートは、品質のダッシュボードに表示されます。詳細については、「品質のダッシュボード (アジャイル)」を参照してください。

レポートのデータ

レポートと関連トピック

過去 4 週間以内のすべてのテスト ケースのテスト結果を最後に記録された結果 (実行しないブロック失敗、または成功) でグループ化した積み上げ面グラフ。

テスト計画の進行状況 Excel レポート

テスト計画の進行状況レポート

過去 4 週間以内に失敗または成功したビルドの数を示す積み上げ縦棒グラフ。

ビルドの状態レポート

ビルドの状態 Excel レポート

過去 4 週間以内のすべてのバグの累積数を状態別にグループ化した積み上げ面グラフ。

バグの進行状況 Excel レポート

バグの進行状況 Excel レポート

過去 4 週間以内に解決済みまたは終了の状態から再アクティブ化されたバグの数の積み上げ面グラフ。

バグの再アクティブ化 Excel レポート

バグの再アクティブ化 Excel レポート

過去 4 週間にわたってビルド確認テストでテストされたコードの割合を示す折れ線グラフ。

コード カバレッジ レポート

コード カバレッジ Excel レポート

過去 4 週間以内にチームがビルドの前にチェックインで追加、削除、および変更したコードの行数を示す積み上げ面グラフ。

コード チャーン レポート

コード チャーン Excel レポート

ページのトップへ

参照

概念

Visual Studio ALM のレポートの作成、カスタマイズ、および管理

Visual Studio ALM 用 Excel レポートのチーム プロジェクト ポータルへのアップロードと更新

成果物 (CMMI)

その他の技術情報

レポート (CMMI)

ダッシュボード (CMMI)