Tracefmt の概要

トレース プロバイダーは、 効率を高めるバイナリ形式でトレース メッセージを記録します。 トレース メッセージを読み取り可能な形式で表示するために、Tracefmt は各メッセージの書式設定命令を適用し、メッセージを表示するか、テキスト ファイルに保存します。

ヒント

TraceView は、使いやすい GUI を備えた Tracefmt と同じ機能を提供します。

トレース メッセージの書式設定手順は、WPP ソフトウェア トレースを使用するトレース プロバイダーのソース コードに含まれているし、トレース プロバイダーの PDB シンボル ファイルのプライベートまたは完全なバージョンにコンパイルされます。 WPP プリプロセッサは、プライベート シンボルから書式設定命令を抽出し、プロバイダーの トレース メッセージ形式 (.tmf) ファイル に配置します。

トレース メッセージを書式設定するには、Tracefmt に TMF ファイルが必要です。 TMF ファイルを Tracefmt に提供することも、Tracefmt を直接指定して TMF ファイルを作成することもできます。 必要な入力を提供するには、次のいずれかの方法を使用します。

Default.tmf を使用します。 ほとんどのアプリケーションとドライバーは標準のメッセージ形式を使用するため、WDK に含まれるファイル Default.tmf の情報を使用してメッセージを書式設定できます。

TMF ファイルを指定します。 特定の TMF ファイルを指定するには、そのパスとファイル名を指定します。

TMF ファイルのディレクトリへのパスを指定します。 Tracefmt は、トレース メッセージのメッセージ GUID を使用して、TMF ファイルのディレクトリ内のメッセージの書式設定命令を含む TMF ファイルを識別できます。 TMF ファイル名は、メッセージ GUID と .tmf ファイル名拡張子で構成されます。

Tracefmt に TMF ファイルを作成するように指示します。 Tracefmt は、トレース プロバイダーのイメージ ファイル (.exe、.dll、または.sys) を使用して、ディレクトリ内または内部シンボル サーバーを使用して、トレース プロバイダーのプライベート PDB シンボル ファイルを検索できます。 次に、PDB ファイル内のデータから TMF ファイルを作成し、TMF ファイルを使用してトレース メッセージの書式設定を行います。 TMF ファイルを作成すると、Tracepdb は、PDB ファイルで表される各トレース プロバイダーのコントロール GUID とトレース レベルを含む MOF (.mof) ファイルを作成します。 MOF ファイルの名前は、トレース プロバイダーのモジュール名です。

トレース メッセージを書式設定した後、Tracefmt はコマンド ラインにトレース メッセージを表示し、次のファイルを作成できます。

  • 書式設定されたトレース メッセージの出力ファイル。 メッセージは、トレース プロバイダーによって生成された順序で表示されます。 各メッセージの前にトレース プレフィックスが付きます。 詳しくは トレースメッセージのプレフィックスをご覧ください。

  • トレース メッセージが生成されたトレース セッションに関する情報の概要メッセージ ファイル

イベント トレーシングについての概念情報については、Microsoft Windows SDK のドキュメントを参照してください。 ドライバーでイベント トレースを使用する方法については、「WPP ソフトウェア トレース」を参照してください。