概要: プロジェクトの管理 (Project Server 2010)
適用先: Project Server 2010
トピックの最終更新日: 2015-03-09
Microsoft Project Server 2010 には、専任、パートタイム、および非正規のプロジェクト マネージャーが Web 上でプロジェクトを計画して実行するために必要なツールが用意されています。この領域の新しい機能には、SharePoint リストとの同期、トップダウンのプロジェクト計画、およびユーザー指定のスケジュールが含まれます。
この記事の内容
新しいプロジェクトを作成する
プロジェクト作業を計画する
プロジェクト スケジュールを制御する
新しいプロジェクトを作成する
Microsoft Project Web App には、新しいプロジェクトを作成する方法がいくつか用意されています。組織が正式なプロジェクト提案および選択プロセスを使用している場合は、「概要: プロジェクト提案を設定および提出する (Project Server 2010)」および「概要: プロジェクト提案を分析および承認する (Project Server 2010)」を参照して、プロジェクト提案プロセスを完全に理解することができます。
組織が正式な選択プロセスを使用していない場合は、テンプレートを使用するか、SharePoint プロジェクト タスク リストと同期させることによって、新しいプロジェクトを作成できます。多くの場合、プロジェクトは、チーム全体で共有する作業アイテムの非公式のリストとして始まります。これらのリストは、SharePoint Server を使用して取得されることもあります。その場合は、SharePoint プロジェクト タスク リストを Project Web App と簡単に同期させることができ、それにより、形式にとらわれないプロジェクト計画から正式なプロジェクト計画に円滑に移行できます。
タスク | 説明 |
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組織のプロジェクト提案の慣例に応じて、プロジェクトを作成するか、レビュー対象のプロジェクト提案を提出することができます。 |
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SharePoint Server のプロジェクト タスク リストを Project Server 2010 と同期させることができます。 |
プロジェクト作業を計画する
Project Web App のこのバージョンでは、トップダウン方式を使用してプロジェクトを計画できます。つまり、サマリー タスク内に入るタスクは、サマリーの日付と厳密に整合する日付を使用する必要はありません。
一般的な組織では、意思決定者と関係者が一連のプロジェクトを選択して承認したら、プロジェクト マネージャーがプロジェクト内の特定の作業アイテムのスケジュールを担当します。初期計画の際、プロジェクト マネージャーは、ビジネス ニーズと納入までの時間に基づいて、一連の概略的なフェーズと主要なマイルストーンをおおまかに作成することから始める可能性があります。この時点で、プロジェクト マネージャーは、すべての作業アイテムと各作業アイテムに必要な時間に関する情報を完全に知っているとは限りません。たとえば、プロジェクト マネージャーは、プロジェクトの特定のフェーズを完了するのに最大 5 週間必要であることは把握していますが、そのフェーズ内の各タスクをスケジュールするための情報をまだ完全には知らない可能性があります。
Project Web App のこのバージョンに含まれているトップダウン計画機能を使用すれば、プロジェクト マネージャーは、5 週間続くサマリー フェーズ "開発ウィジェット" で計画を作成できます。これで、プロジェクト マネージャーは、3 週間のみに及ぶ把握済みの作業アイテムに入ることができ、使用可能な予備期間に応じて、将来的に追加作業をスケジュールに組み込むことができます。トップダウン計画を使用すれば、プロジェクト マネージャーはフェーズの正式な開始日の前に開始し、フェーズの正式な終了日の後に終了する、サブタスクに入ることもできます。
タスク | 説明 |
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プロジェクトの作業アイテムに関する詳細をすべて把握しているわけではない場合は、初期プロジェクト計画にトップダウンのサマリー タスクを使用します。 |
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プロジェクトが作成されたら、タスクのスケジュールを開始できます。 |
プロジェクト スケジュールを制御する
Project Server の以前のバージョンでは、スケジュールの制御に、タスク期間、各種カレンダー、数多くのリソースや、その他の要因を考慮に入れた、非常に構造化された体系的なアプローチを使用していました。これらの要因に基づいて、Project Server はプロジェクトの最適なスケジュールを自動的に計算しました。Project Server 2010 では、以前のバージョンで使用されていたこの従来の "自動" スケジュール方式をサポートしていますが、新しい "手動" スケジュール方式も導入されています。
手動スケジュールはあまり形式にとらわれません。手動スケジュールでは、プロジェクトを、電子メール メッセージ、関係者とのミーティング、または廊下での会話の日付の単純なリストとして始めることもできます。プロジェクト マネージャーが、プロジェクトをスケジュールするときに、作業アイテムについての情報を完全に知っていることはまずありません。たとえば、プロジェクト マネージャーが把握しているのは、タスクをいつ開始しなければならないかのみで、チーム メンバーから見積もりを受け取るまでタスクの期間は知らないことがあります。また、プロジェクト マネージャーはタスクに要する期間は知っているのに、リソース マネージャーからの承認を得るまでそのタスクをいつ開始できるかを知らないこともあります。
タスクを手動でスケジュールする場合は、[開始]、[完了]、[期間] の各フィールドをブランクにすることも、認識できる日付に加えてテキストを入力することもできます。たとえば、他の人から情報を受け取るまで日付を設定できない場合は、スケジュールの日付を指定できるようになるまで、開始日フィールドに「JohnT の見積もりを待機中」と入力しておくことができます。手動でスケジュールしたタスクの日付は、Project Server 2010 によって計算が実行される際に自動的には入力されません。