AMO OLAP クラス

分析管理オブジェクト (AMO) OLAP クラスは、キューブやディメンションに加えて、主要業績評価指標 (KPI)、アクション、プロアクティブ キャッシュなどの関連オブジェクトを作成、変更、削除、および処理する際に役立ちます。

AMO プログラミング環境の設定、サーバーとの接続の確立方法、データベースへのアクセス、およびデータ ソースとデータ ソース ビューの定義の詳細については、「AMO の基礎クラス」を参照してください。

このトピックの内容は次のとおりです。

  • Dimension オブジェクト

  • Cube オブジェクト

  • MeasureGroup オブジェクト

  • Partition オブジェクト

  • AggregationDesign オブジェクト

  • Aggregation オブジェクト

  • Action オブジェクト

  • KPI オブジェクト

  • Perspective オブジェクト

  • Translation オブジェクト

  • ProactiveCaching オブジェクト

次の図は、このトピックで説明するクラスの関係を示しています。

AMO の OLAP クラス

基本クラス

Dimension オブジェクト

ディメンションの作成は、親データベースのディメンション コレクションにこれを追加し、Update メソッドを使用してサーバーに対して Dimension オブジェクトを更新することにより行われます。

ディメンションを削除するには、Dimension の Drop メソッドを使用してこれを削除する必要があります。 Remove メソッドを使用して、データベースのディメンション コレクションから Dimension を削除した場合、AMO オブジェクト モデル内では削除されますが、サーバー上では削除されません。

Dimension オブジェクトは、作成後に処理できます。 Dimension は、独自の処理メソッドを使用して処理するか、親オブジェクトの処理時に親オブジェクトの処理メソッドを使用して処理することができます。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Dimension」を参照してください。

Cube オブジェクト

キューブを作成するには、データベースのキューブ コレクションに新しいキューブを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上の Cube オブジェクトを更新します。 キューブの Update メソッドには、パラメーター UpdateOptions.ExpandFull を含めることができます。このパラメーターでは、この更新アクションによって、キューブ内で変更されたすべてのオブジェクトがサーバーに対して更新されます。

キューブを削除するには、Cube の Drop メソッドを使用してこれを削除する必要があります。 コレクションからキューブを削除しても、サーバーには影響を与えません。

Cube オブジェクトは、作成後に処理できます。 Cube は、独自の処理メソッドを使用して処理するか、親オブジェクトがそれ自体を独自の Process メソッドを使用して処理する際に処理することができます。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Cube」を参照してください。

MeasureGroup オブジェクト

メジャー グループを作成するには、キューブのメジャー グループ コレクションに新しいメジャー グループを追加した後、独自の Update メソッドを使用して、サーバー上の MeasureGroup オブジェクトを更新します。 MeasureGroup オブジェクトを削除するには、独自の Drop メソッドを使用します。

MeasureGroup オブジェクトは、作成後に処理できます。 MeasureGroup は、独自の Process メソッドを使用して処理するか、親オブジェクトがそれ自体を独自の Process メソッドで処理する際に処理することができます。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.MeasureGroup」を参照してください。

Partition オブジェクト

Partition オブジェクトの作成は、親メジャー グループのパーティション コレクションにこれを追加し、Update メソッドを使用してサーバーに対して Partition オブジェクトを更新することにより行われます。 Partition オブジェクトを削除するには、Drop メソッドを使用します。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Partition」を参照してください。

AggregationDesign オブジェクト

集計デザインは、AggregationDesign オブジェクトの AggregationDesign メソッドを使用して構築します。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.AggregationDesign」を参照してください。

Aggregation オブジェクト

Aggregation オブジェクトを作成するには、親メジャー グループの集計デザイン コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上の親メジャー グループ オブジェクトを更新します。 集計を AggregationCollection から削除するには、Remove メソッドまたは RemoveAt メソッドを使用します。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Aggregation」を参照してください。

高度なクラス

高度なクラスは、キューブの構築や参照以外の OLAP 機能を提供します。 高度なクラスの一部とそれらの利点を以下に示します。

  • アクション クラス : キューブの特定領域を参照する際、アクティブな応答を作成するときに使用します。

  • 主要業績評価指標 (KPI) : データの値を比較分析できます。

  • パースペクティブ : 各ユーザーの必要性に応じて、1 つのキューブの特定のビューを参照できます。

  • 翻訳 : ユーザー ロケールに合わせてキューブをカスタマイズできます。

  • プロアクティブ キャッシュ クラスは、MOLAP ストレージの拡張されたパフォーマンスと、ROLAP ストレージの即時性とのバランスをとり、定期的なパーティション処理を可能にします。

この拡張された動作の定義設定には AMO を使用しますが、実際の操作性は、これらすべての機能強化を実装したブラウザー クライアントによって定義されます。

Action オブジェクト

Action オブジェクトを作成するには、キューブのアクション コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上で Cube オブジェクトを更新します。 キューブの更新メソッドには、パラメーター UpdateOptions.ExpandFull を含めることができます。このパラメーターでは、この更新アクションによって、キューブ内で変更されたすべてのオブジェクトがサーバーに対して更新されます。

Action オブジェクトを削除するには、コレクションからこれを削除し、親キューブを更新する必要があります。

キューブを更新して処理するまで、アクションはクライアントから使用できません。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Action」を参照してください。

Kpi オブジェクト

Kpi オブジェクトを作成するには、キューブの KPI コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上で Cube オブジェクトを更新します。 キューブの Update メソッドには、パラメーター UpdateOptions.ExpandFull を含めることができます。このパラメーターでは、この更新アクションによって、キューブ内で変更されたすべてのオブジェクトがサーバーに対して更新されます。

Kpi オブジェクトを削除するには、コレクションからこれを削除し、親キューブを更新する必要があります。

キューブを更新して処理するまで、KPI は使用できません。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Kpi」を参照してください。

Perspective オブジェクト

Perspective オブジェクトを作成するには、キューブのパースペクティブコレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上で Cube オブジェクトを更新します。 キューブの Update メソッドには、パラメーター UpdateOptions.ExpandFull を含めることができます。このパラメーターでは、この更新アクションによって、キューブ内で変更されたすべてのオブジェクトがサーバーに対して更新されます。

Perspective オブジェクトを削除するには、コレクションからこれを削除し、親キューブを更新する必要があります。

キューブを更新して処理するまで、パースペクティブは使用できません。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Perspective」を参照してください。

Translation オブジェクト

Translation オブジェクトを作成するには、対象オブジェクトの翻訳コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、最も近い主要な親オブジェクトをサーバー上で更新します。 最も近い親オブジェクトの Update メソッドには、パラメーター UpdateOptions.ExpandFull を含めることができます。このパラメーターでは、この更新アクションによって、変更されたすべての子オブジェクトがサーバーに対して更新されます。

Translation オブジェクトを削除するには、コレクションからこれを削除し、最も近い親オブジェクトを更新する必要があります。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.Translation」を参照してください。

ProactiveCaching オブジェクト

ProactiveCaching オブジェクトを作成するには、ディメンションまたはパーティションのプロアクティブ キャッシュ オブジェクト コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、ディメンション オブジェクトまたはパーティション オブジェクトをサーバー上で更新します。

ProactiveCaching オブジェクトを削除するには、コレクションからこれを削除し、親オブジェクトを更新する必要があります。

ディメンションまたはパーティションを更新して処理するまで、プロアクティブ キャッシュは有効化も使用もできません。

利用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」の「Microsoft.AnalysisServices.ProactiveCaching」を参照してください。

関連項目

参照

Microsoft.AnalysisServices

概念

AMO クラスの概要

AMO OLAP 基本オブジェクトのプログラミング

高度な AMO OLAP オブジェクトのプログラミング

論理アーキテクチャ (Analysis Services - 多次元データ)

データベース オブジェクト (Analysis Services - 多次元データ)