AMO データ マイニング クラス
データ マイニング クラスは、データ マイニング オブジェクトの作成、変更、削除、および処理を行うのに役立ちます。 データ マイニング オブジェクトでの作業には、データ マイニング構造の作成、データ マイニング モデルの作成、およびモデルの処理が含まれます。
環境の設定方法および、Server、Database、DataSource、DataSourceView オブジェクトの詳細については、「AMO の基礎クラス」を参照してください。
分析管理オブジェクト (AMO) でオブジェクトを定義するには、各オブジェクトで多くのプロパティを設定し、正しいコンテキストを設定する必要があります。 OLAP やデータ マイニング オブジェクトなどの複雑なオブジェクトには、長くて詳細なコーディングが必要となります。
このトピックの内容は次のとおりです。
MiningStructure オブジェクト
MiningModel オブジェクト
次の図は、このトピックで説明するクラスの関係を示しています。
MiningStructure オブジェクト
マイニング構造はマイニング モデルのコンテナーです。 この構造では、マイニング モデルが使用する可能性のあるすべての列を定義します。 各マイニング モデルでは、構造で定義された列のセットから独自の列を定義します。
簡単な MiningStructure オブジェクトは、基本情報、データ ソース ビュー、1 つ以上の ScalarMiningStructureColumn、0 個以上の TableMiningStructureColumn、および MiningModelCollection で構成されます。
基本情報には、MiningStructure オブジェクトの名前および ID (内部識別子) が含まれます。
DataSourceView オブジェクトは、マイニング構造の基になるデータ モデルを保持します。
ScalarMiningStructureColumn は、それぞれが単一の値を持つ列または属性です。
TableMiningStructureColumn は、それぞれの場合について複数の値を持つ列または属性です。
MiningModelCollection には、同じデータ上に作成されたすべてのマイニング モデルが含まれます。
MiningStructure オブジェクトを作成するには、データベースの MiningStructureCollection に新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用してサーバー上で MiningStructure オブジェクトを更新します。
MiningStructure オブジェクトを削除するには、MiningStructure オブジェクトの Drop メソッドを使用します。 コレクションから MiningStructure オブジェクトを削除してもサーバーには影響を与えません。
MiningStructure は、独自の処理メソッドを使用して処理するか、親オブジェクトがそれ自体を独自の処理メソッドで処理する際に処理することができます。
列
列は、モデルのデータを保持し、その用途により、異なる種類、つまり Key、Input、Predictable、または InputPredictable となることができます。 Predictable 列はマイニング モデルを構築する対象です。
単一の値の列は、AMO では ScalarMiningStructureColumn と呼ばれます。 複数の値の列は、TableMiningStructureColumn と呼ばれます。
ScalarMiningStructureColumn
簡単な ScalarMiningStructureColumn オブジェクトは、基本情報、型、コンテンツ、およびデータ バインドで構成されます。
基本情報には、ScalarMiningStructureColumn の名前および ID (内部識別子) が含まれます。
型は、値のデータ型で、LONG、BOOLEAN、TEXT、DOUBLE、DATE があります。
コンテンツは、列をどのようにモデル化できるかをエンジンに指示します。 値として、Discrete、Continuous、Discretized、Ordered、Cyclical、Probability、Variance、StdDev、ProbabilityVariance、ProbabilityStdDev、Support、Key を取ることができます。
データ バインドは、データ ソース ビュー要素を使用して、データ マイニング列を基になるデータ モデルにリンクします。
ScalarMiningStructureColumn を作成するには、親 MiningStructureCollection に新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上で親 MiningStructure オブジェクトを更新します。
ScalarMiningStructureColumn を削除するには、親 MiningStructure のコレクションからこれを削除し、Update メソッドを使用して、サーバー上で親 MiningStructure オブジェクトを更新する必要があります。
TableMiningStructureColumn
簡単な TableMiningStructureColumn オブジェクトは、基本情報とスカラー列で構成されます。
基本情報には、TableMiningStructureColumn の名前および ID (内部識別子) が含まれます。
スカラー列は ScalarMiningStructureColumn です。
TableMiningStructureColumn を作成するには、親 MiningStructure コレクションに新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用して、サーバー上で親 TableMiningStructureColumn オブジェクトを更新します。
ScalarMiningStructureColumn を削除するには、親 MiningStructure のコレクションからこれを削除し、Update メソッドを使用して、サーバー上で親 MiningStructure オブジェクトを更新する必要があります。
MiningModel オブジェクト
MiningModel は、使用する構造の列、使用するアルゴリズム、およびモデルをチューニングする特定のオプション パラメーターを選択できるオブジェクトです。 たとえば、同じアルゴリズムを使用する同じマイニング構造で、いくつかのマイニング モデルを定義したいが、1 つのモデルのマイニング構造のいくつかの列を無視し、これらを別のモデルで入力として使用し、第 3 のモデルでこれらを入力および予測として使用したいという場合があります。 このオブジェクトは、1 つのマイニング モデルで列を連続的なものとして扱い、別のモデルでこの列を分離されているものとして扱う場合に便利です。
簡単な MiningModel オブジェクトは、基本情報、アルゴリズム定義、および、いくつかの列で構成されます。
基本情報には、マイニング モデルの名前および ID (内部識別子) が含まれます。
アルゴリズム定義は、Analysis Services で指定された標準アルゴリズムのいずれか 1 つ、または、サーバーで有効な任意のカスタム アルゴリズムを参照します。
いくつかの列とは、アルゴリズムおよび使用方法の定義によって使用される列のコレクションです。
MiningModel を作成するには、データベースの MiningModelCollection に新しいオブジェクトを追加した後、Update メソッドを使用してサーバー上で MiningModel オブジェクトを更新します。
MiningModel を削除するには、MiningModel の Drop メソッドを使用します。 コレクションから MiningModel を削除してもサーバーには影響を与えません。
MiningModel は、作成後、独自の処理メソッドを使用して処理するか、親オブジェクトがそれ自体を独自の処理メソッドで処理する際に処理することができます。