データの新機能

更新 : 2008 年 7 月

このバージョンの Visual Studio には、データにアクセスするアプリケーションを開発するための次の新機能が用意されています。

  • 統合言語クエリ (LINQ: Language-Integrated Query) テクノロジの採用は、プログラミング言語の観点において、Visual Studio 2005 からの重要な進歩となっています。LINQ to SQL では、リレーショナル データベースに LINQ テクノロジが適用されます。LINQ to SQL での作業開始の詳細については、「LINQ to SQL」を参照してください。

  • オブジェクト リレーショナル デザイナ (O/R デザイナ) を使用すると、開発者はアプリケーションとデータベース間の対応付けを行う LINQ to SQL オブジェクトを作成および編集できます。O/R デザイナは、LINQ to SQL により使用される DataContext、エンティティ クラス、および DataContext メソッドを作成することで、リモート データベースと通信し、アプリケーションで使用されるデータを処理します。詳細については、「O/R デザイナの概要」を参照してください。

  • 型指定されたデータセットの n 層サポートによってデータセット デザイナの機能が拡張され、TableAdapter コードおよび型指定されたデータセットのコードを別個のプロジェクトに簡単に分離できるようになりました。詳細については、「n 層データ アプリケーションの概要」を参照してください。

  • 階層更新機能がデータセット デザイナに組み込まれ、関連する複数のテーブルにデータを保存できるようになりました。型指定されたデータセットに対して、新しい TableAdapterManager オブジェクトが追加されました。このオブジェクトにより、参照整合性を維持するために必要な保存ロジックを含む生成コードを利用できます。TableAdapter ごとに Update メソッドを呼び出す代わりに、TableAdapterManager.UpdateAll メソッドを呼び出します。詳細については、「階層更新」を参照してください。

    • このバージョンの Visual Studio で作成されたデータセットでは、階層更新が既定で有効になっています。階層更新は、データセット デザイナの"階層更新"プロパティを設定することにより制御できます。詳細については、「方法 : 階層更新を有効または無効にする」を参照してください。
  • ローカル データベース キャッシュは、アプリケーションに SQL Server Compact 3.5 データベースおよび Microsoft Synchronization Services for ADO.NET を組み込み、そのデータとサーバー上のリモート データベースを定期的に同期させるようにアプリケーションを準備します。ローカル データベース キャッシュにより、アプリケーションとデータベース サーバーの間のラウンド トリップの数を低く抑えることが可能です。これにより、めったに変更されないデータを操作する場合や、アプリケーションがリモート データベースに常に接続できるとは限らない場合のパフォーマンスを向上させることができます。詳細については、「接続の頻度があまり高くないアプリケーションの概要」を参照してください。

  • Microsoft SQL Server Compact 3.5 は、デスクトップ コンピュータ、スマート デバイス、および Tablet PC に配置できる小さなデータベースです。さらに、SQL Server Compact 3.5 は、アプリケーションに簡単に組み込んだり配置したりできるローカル データベースです。詳細については、「SQL Server Compact 3.5 (Visual Studio) の使用」を参照してください。

参照

概念

Visual Studio 2008 の新機能

ADO.NET の新機能

Microsoft Visual Database Tools の新機能

Visual Basic の新機能

Visual C# の新機能

.NET Framework 2.0 の Windows フォームへの追加機能

変更履歴

日付

履歴

原因

2008 年 7 月

データ ソース構成ウィザードを使用したローカル データベース キャッシュの構成についての情報を追加

SP1 機能変更

2008 年 7 月

SQL Server の変更の追跡を使用するローカル データベース キャッシュの構成についての情報を追加

SP1 機能変更