Clipboard オブジェクト (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)

[アーティクル]
09/17/2008

更新 : 2007 年 11 月

Visual Basic 6.0 の Clipboard オブジェクトは、Visual Basic 2008 では、よく似ている Clipboard オブジェクトに置き換えられています。

概念の違い

Visual Basic 6.0 では、システムクリップボードとの間でテキスト、画像、およびデータの保存や取得を行うために Clipboard オブジェクトを使用します。

Visual Basic 2008 では、My.Computer 名前空間に Clipboard オブジェクトがあり、新しいメソッドが追加され、一部のメソッドの動作が多少変更されています。

クリップボードのデータ形式

Visual Basic 6.0 では、Clipboard との情報の受け渡しに使うデータ型が定数として定義されています。

Visual Basic 2008 では、このデータ型を定義するために DataFormats オブジェクトを使用します。新しいデータ型がいくつかサポートされています。Visual Basic 6.0 のクリップボード形式定数と、Visual Basic 2008 でそれらに相当するものについては、このトピックの後半にある一覧に示します。

Clipboard オブジェクトを扱うコードの変更

次のコード例は、Clipboard を使ってテキストを保存および取得する方法を示します。

' Visual Basic 6.0 
Clipboard.Clear
Clipboard.SetText "Hello", vbCFText
If Clipboard.GetFormat(vbCFText) Then
   Text1.Text = Clipboard.GetText(vbCFText)
End If

' Visual Basic
My.Computer.Clipboard.Clear()
My.Computer.Clipboard.SetText("Hello")
If My.Computer.Clipboard.ContainsText Then
  TextBox1.Text = My.Computer.Clipboard.GetText
End If

Clipboard 定数の対応表

Visual Basic 6.0	Visual Basic 2008 で対応するもの
vbCFBitmap	Bitmap
vbCFDIB	Dib
vbCFEMetafile	EnhancedMetafile
vbCFFiles	FileDrop
vbCFLink	対応するキーワードなし詳細については、「ダイナミックデータエクスチェンジ (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
vbCFMetafile	MetafilePict
vbCFPalette	Palette
vbCFRTF	Rtf
vbCFText	Text

メモ :
DataFormats オブジェクトは、System.Windows.Forms 名前空間の一部です。DataFormats では、上に示したクリップボード形式以外にも、Visual Basic 6.0 でサポートされないいくつかの形式をサポートしています。