方法: ミラー化された Windows フォームおよびコントロールを作成する
更新 : 2007 年 11 月
アラビア語やヘブライ語などの一部の言語は、左から右の方向ではなく、右から左の方向に読み書きするのが慣わしとなっています。右から左の方向に記述される言語のユーザーは、ソフトウェア アプリケーションでテキストが右から左の方向に表記されるだけでなく、フォーム上のコントロールも右から左の流れで配置されると思っています。テキストとコントロールを右から左の順序でフォームに配置することは、ミラー化と呼びます。より一般的な表記形式である左から右の順序のミラー イメージを作成することから、この名が付けられました。
このようなオブジェクトを読み取る順序を決定するのは、フォームやコントロールの RightToLeft プロパティです。また、フォームやコンテナ コントロールに含まれるコントロールの描画方法は RightToLeftLayout プロパティで制御されます。ただし、RightToLeftLayout はすべてのコントロールに定義されているわけではなく、TabControl、GroupBox、および Panel は、この実装を持たないコントロールです。これらのコントロールについては、FlowLayoutPanel または TableLayoutPanel などのパネル レイアウト コントロールを使って、コントロール内のコントロールを右から左の方向に正しく表示する必要があります。
次の手順は、フォームをミラー化して右から左の方向に表示する方法と、RightToLeftLayout サポートの制約を補正する方法を示しています。
テキストを右から左の方向に並べる方法の詳細については、「方法 : グローバリゼーション用に Windows フォームで右から左の方向でテキストを表示する」を参照してください。
メモ : |
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使用している設定またはエディションによっては、表示されるダイアログ ボックスやメニュー コマンドがヘルプに記載されている内容と異なる場合があります。設定を変更するには、[ツール] メニューの [設定のインポートとエクスポート] をクリックします。詳細については、「Visual Studio の設定」を参照してください。 |
ミラー化された Windows フォームまたはコントロールを作成するには
Visual Studio で Windows フォーム プロジェクトを新規作成します。詳細については、「方法 : Windows アプリケーション プロジェクトを作成する」を参照してください。
Form1 のプロパティ エディタで、RightToLeft を Yes に設定し、RightToLeftLayout を True に設定します。
ツールボックスから TabControl をフォームにドラッグします。
TabControl1 のプロパティ エディタで、プロパティのユーザー インターフェイス エディタの中で最も重要な Dock プロパティを Full に設定します。
TabControl の RightToLeftLayout プロパティを True に設定します。
ツールボックスの FlowLayoutPanel コントロールを tabPage1 にドラッグします。このコントロールでは、tabPage1 の RightToLeft プロパティに基づいて既定のレイアウト順が決定されます。今回は、Yes が既定となります。
Label、TextBox、および Button コントロールを FlowLayoutPanel に追加します。
プロジェクトを実行します。タイトル バー、コントロール ボックス、およびすべてのフォーム内コントロールを含め、フォーム全体が右から左の方向に表示されます。
参照
処理手順
方法 : グローバリゼーション用に Windows フォームで右から左の方向でテキストを表示する