登録の計算、承認、および移動について
適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012
時間と出勤の登録を作成し管理できます。作業者が行う登録の計算、承認、および移動は、毎日行う必要があります。その処理では、登録エラーの修正、見つからない登録の追加、および正しくない登録の削除が可能です。
ヒント
時間と出勤の機能は、実稼働環境での時間と出勤の登録の製造実行で使用できます。
登録の計算
登録は、その計算時に、作業者の作業時間プロファイルに対して検証されます。計算される登録には、作業時間、有給時間内勤務、有給時間外勤務、および休暇時間が含まれます。計算は、一般にチーム リーダーや監修者によって実行されます。作業者のグループに対して計算グループを設定すると、登録の計算を行う人が、自分のチームの作業者に関する情報のみを表示するようにすることができます。
登録を計算する前に、特定の作業者の作業時間プロファイルを上書きできます。
登録された時間が作業者の作業時間プロファイルに一致しない場合は、たとえば、休暇登録が足りないといったエラーが作成されます。エラーは修正して、登録を再計算できます。
登録の承認
すべての登録がエラーなしで計算された場合は、登録の承認準備が整っています。承認は、通常は登録を計算する担当者以外の作業者 (給与管理者など) によって行われます。作業者の関連グループに対して、承認グループを設定できます。
登録の承認前に、個々の作業者の支払協定を上書きし、他割増時間を追加できます。詳細については、「承認の前または後に登録を変更」を参照してください。
特定の作業者に対し残業が計算されている場合、その日の特定のジョブに残業を割り当てることができます。これは、ジョブの原価が作業者の支払に基づいて計算される場合に重要です。
登録承認プロセスでは、休暇登録に関する追加情報の入力が必要な場合があります。休暇の追加情報が必要な場合は、承認プロセス中で指摘されます。
ワークフローを使用した登録の承認
ワークフローの承認プロセスを設定すると、ワークフローで設定したルールに適合する登録を自動的に承認できます。ワークフロー承認が有効になっている場合、登録の計算を行うユーザー (チーム リーダー、監修者など) は、計算済の登録を承認のために送信します。ワークフロー プロセスによって適切な承認とタスクが作成され、ワークフローで指定されるユーザーとロールに割り当てられます。
承認ワークフローは承認プロセスを自動化するため、承認権限を持つユーザーが、一度に多数の作業者登録を承認できます。手動で処理する必要があるのは、承認ワークフローで受け入れられない逸脱したもののみです。
時間と出勤では、2 種類のワークフロー承認を作成できます。
時刻と出勤の合計日数ワークフロー – このワークフローは、たとえば、1 日の期待作業時間数に対して登録を検証します。
時刻と出勤の仕訳帳登録ワークフロー – このワークフローは、登録日の各登録タイプを検証します。以下の仕訳帳登録タイプを使用できます。登録タイプは、作業者の登録によって、時間と出勤で自動的に選択されます。
時間と出勤および製造実行での登録について:
出勤
退勤
休暇
分割
切り替えコード
プロジェクト
プロジェクト活動
間接活動
製造実行の生産ジョブの登録について:
作業前待ち時間
設定
プロセス
重複
配送
作業後待ち時間
アシスタント開始
アシスタント中止
登録の移動
登録を承認したら、定期的な給与ジョブに移動できます。
移動された登録は、たとえば、製造オーダーやプロジェクトなどに関連する活動またはジョブに転記されます。また、登録に基づいて、給与トランザクションが作業者ごとに生成されます。
登録の取消
移動された登録は、取り消す (ロールバックする) ことができます。登録を取り消すタスクは、給与期間の支払への振替が実行されるまでであれば実行できます。つまり、そのときは、給与データが外部ファイルに転送済です。外部ファイルは、給与システムにインポートできます。
取消時には、すべての登録が元に戻され、製造オーダーやプロジェクトに転記されたトランザクションは相殺されて中立化されます。