レポートのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)
レポートを実行した後は、Excel や PDF など、レポートを別の形式にエクスポートできます。また、レポートから利用できる Atom 準拠のデータ フィードを一覧表示する Atom サービス ドキュメントを生成してエクスポートすることもできます。
レポートは、次の目的のためにエクスポートします。
レポート データを別のアプリケーションで操作する。たとえば、レポートを Excel にエクスポートした後で、引き続きそのデータを Excel で編集できます。
レポートを異なる形式で印刷する。たとえば、レポートを PDF ファイル形式にエクスポートして、印刷できます。
レポートのコピーを別の種類のファイルとして保存する。たとえば、レポートを Word にエクスポートして保存することで、レポートのコピーを作成できます。
レポート データをデータ フィードとしてアプリケーションで使用する。たとえば、SQL Server 2008 R2 PowerPivot クライアントで使用できる Atom 準拠のデータ フィードを生成してから、そのデータを PowerPivot で操作できます。
エクスポート オプションには、レポート マネージャーのレポート ビューアー ツール バーからアクセスできます。このツール バーは、レポート サーバーでレポートを表示したときに、すべてのレポートの最上部に表示され、レポートをプレビューしたときは、レポート ビルダー 3.0 のリボンに表示されます。データ フィード オプションは、レポート マネージャーでのみ使用できます。
Reporting Services では、さまざまな表示拡張機能が用意されており、一般的なファイル形式へのレポートのエクスポートがサポートされます。これらの表示拡張機能では、ソフト改ページを含むファイル形式 (Word や Excel など)、ハード改ページを含むファイル形式 (PDF や TIFF など)、またデータのみのファイル形式 (CSV や Atom 準拠の XML など) がサポートされます。
レポートのエクスポートとレポートからの Atom 準拠のデータ フィードの生成をすぐに開始するには、「別の種類のファイルとしてレポートをエクスポートする方法 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」および「レポートからデータ フィードを生成する方法 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
注 |
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レポート定義 (.rdl) は、Business Intelligence Development Studio のレポート ビルダー 3.0 およびレポート デザイナーで作成および変更できます。これらの作成環境では、レポートおよび関連アイテムの作成方法、開く方法、および保存方法が異なります。詳細については、microsoft.com Web サイトの「レポート デザイナーとレポート ビルダー 3.0 でのレポートのデザイン (SSRS)」を参照してください。 |
この記事の内容
表示拡張機能の種類
エクスポート形式
レポートのエクスポート
レポートからのデータ フィードの生成
エクスポートされたレポートのトラブルシューティング
レポートをエクスポートするその他の方法
表示拡張機能の種類
Reporting Services の表示拡張機能には、次の 3 種類があります。
データ表示拡張機能 データ表示拡張機能では、すべての書式設定とレイアウト情報がレポートから取り除かれ、データのみが表示されます。生成されたファイルを使用して、生のレポート データを別のファイル形式 (Excel、他のデータベース、XML データ メッセージ、カスタム アプリケーションなど) にインポートできます。データ表示拡張機能では、改ページはサポートされません。
サポートされているデータ表示拡張機能は、CSV、XML、および Atom です。
ソフト改ページ表示拡張機能 ソフト改ページ表示拡張機能では、レポートのレイアウトと書式設定が維持されます。生成されたファイルは、Web ページや ReportViewer コントロールなど、画面上での閲覧や配信に最適化されます。
サポートされているソフト改ページ表示拡張機能は、Microsoft Excel、Microsoft Word、および Web アーカイブ (MHTML) です。
ハード改ページ表示拡張機能 ハード改ページ表示拡張機能では、レポートのレイアウトと書式設定が維持されます。生成されたファイルは、一貫した印刷結果を提供すること、または、レポートを印刷物のような形でオンライン配信する際の見やすさを優先して最適化されます。
サポートされているハード改ページ表示拡張機能は、TIFF および PDF です。
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エクスポート形式
Reporting Services には、さまざまな形式でレポートを表示する表示拡張機能が用意されています。この機能を使用する予定がある場合は、選択したファイル形式に合わせてレポート デザインを最適化する必要があります。表示拡張機能に関するトピックでは、レポートがその形式にレンダリングされるしくみについて詳しく説明します。
次の表に、使用できる形式を示します。
形式 |
表示拡張機能の種類 |
説明 |
---|---|---|
CSV |
データ |
CSV (コンマ区切り) 表示拡張機能では、レポートのデータを平面的に表して、標準化されたプレーン テキスト形式でレポートを表示します。プレーン テキスト形式のレポートは、多くのアプリケーションで簡単に読み取ったり変換したりすることができます。 詳細については、「CSV ファイルへのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
Excel |
ソフト改ページ |
Excel 表示拡張機能では、Microsoft Excel 97 以降と互換性のあるレポートがレンダリングされます。レポートを Excel ワークシートにエクスポートすると、一部のレイアウトと元のデザイン要素が除去されます。レポートおよびレポート内のグループのプロパティは、Excel へのエクスポート時にワークシート タブの名前指定が有効になるように設定できます。 詳細については、「Microsoft Excel へのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
Word |
ソフト改ページ |
Word 表示拡張機能では、Microsoft Microsoft Word 2000 以降と互換性のある Word 文書としてレポートが表示されます。レポートを Word 文書にエクスポートした後は、レポートの内容を変更したり、宛名ラベル、発注書、手紙など、文書形式のレポートをデザインしたりできます。このレンダラーによって生成されるファイルの拡張子は .doc または .docx です。 詳細については、「Microsoft Word へのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
Web アーカイブ |
ソフト改ページ |
HTML 表示拡張機能では、HTML 形式でレポートを表示します。また、完全な HTML ページを生成することも、他の HTML ページに埋め込むための HTML の一部分を生成することもできます。すべての HTML は、UTF-8 エンコードで生成されます。 HTML 表示拡張機能は、レポート マネージャーで実行する場合など、レポート ビルダーでプレビューされ、ブラウザーで表示されるレポートの既定の表示拡張機能です。 詳細については、「HTML での表示 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
Acrobat (PDF) ファイル |
ハード改ページ |
PDF 表示拡張機能を使用すると、Adobe Acrobat および PDF 1.3 をサポートするその他のサードパーティ製 PDF ビューアーで開くことのできるファイルとしてレポートが表示されます。PDF 1.3 は Adobe Acrobat 4 以降のバージョンと互換性がありますが、Reporting Services では Adobe Acrobat 6 以降がサポートされています。この表示拡張機能では、レポートの表示処理に Adobe 製のソフトウェアは必要ありません。ただし、レポートを PDF 形式で表示または印刷するには、Adobe Acrobat などの PDF ビューアーが必要です。 詳細については、「PDF ファイルへのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
TIFF ファイル |
ハード改ページ |
画像表示拡張機能では、レポートがビットマップまたはメタファイルとして表示されます。画像表示拡張機能では、既定でレポートの TIFF ファイルが生成されます。このファイルは、複数のページに表示することもできます。クライアントは、受信した画像をイメージ ビューアーで表示したり、印刷したりできます。 画像表示拡張機能では、GDI+ でサポートされている形式 (BMP、EMF、EMFPlus、GIF、JPEG、PNG、TIFF) でファイルを生成できます。 詳細については、「画像ファイルへのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
XML |
データ |
XML 表示拡張機能では、レポートが XML 形式で返されます。レポート XML のスキーマは、レポート固有のものであり、データのみを含んでいます。XML 表示拡張機能では、レイアウト情報はレンダリングされません。また、改ページ位置も維持されません。この拡張機能で生成された XML は、データベースにインポートしたり、XML データ メッセージとして使用したり、カスタム アプリケーションに送信することができます。 詳細については、「XML へのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
Atom |
データ |
Atom 表示拡張機能では、Atom 準拠のデータ フィードがレポートから生成されます。データ フィードは、Atom 準拠のデータ フィードを使用するアプリケーション (SQL Server 2008 R2 PowerPivot クライアントなど) で読み取りと交換が可能です。 出力は、レポートで使用可能なデータ フィードを一覧表示する Atom サービス ドキュメントです。レポート内の各データ領域について、少なくとも 1 つのデータ フィードが作成されます。データ領域の種類およびデータ領域に表示されるデータによっては、複数のデータ フィードが生成される場合があります。 詳細については、「レポートからのデータ フィードの生成 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。 |
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レポートのエクスポート
レポートをエクスポートするには、レポート マネージャーまたはレポート ビルダーでレポートを実行した後、[エクスポート] ドロップダウン リストから形式を選択します。ファイルを保存するか、開くかを選択するメッセージが表示されます。[開く] を選択すると、選択した表示形式に関連付けられているアプリケーションでレポートが開きます。たとえば、[Excel] を選択した場合は、レポートが Excel で開きます。[保存] を選択すると、レポートが保存されます。たとえば、Excel にエクスポートする場合は、.xls ファイルとしてレポートが保存されます。ローカル コンピューターで定義されているファイルの関連付けにより、特定の表示形式に使用されるアプリケーションが決まります。詳細については、「別の種類のファイルとしてレポートをエクスポートする方法 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
レポート サーバーでは、現在のユーザー セッションに存在するレポートがエクスポートされます。レポートが開いている間、またはレポートに表示されているデータが変更されている間に、更新されたバージョンがパブリッシュされても、エクスポート後のレポートは更新されません。
異なる形式でレポートをエクスポートすると、レポートのページ割り当てに影響する場合があります。レポートをプレビューすると、HTML 表示拡張機能により、ソフト改ページ規則に従ってレポートが表示されます。レポートを、Adobe Acrobat (PDF) などの別のファイル形式にエクスポートする場合、改ページは、ハード改ページ規則に従う物理ページ サイズに基づきます。また、レポートに追加した論理的な改ページによってページを区切ることもできますが、実際のページの長さは、使用するレンダラーの種類によって異なります。レポートの改ページを変更するには、選択した表示拡張機能の改ページの動作を理解する必要があります。この表示拡張機能に合わせてレポート レイアウトのデザインの調整が必要になる場合があります。詳細については、「ページ レイアウトとレンダリング (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
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レポートからのデータ フィードの生成
レポートからデータ フィードを生成するには、レポート マネージャーでレポートを実行した後、[レポート マネージャー] ツール バーの [データ フィードの生成] アイコンをクリックします。ファイルを保存するか、開くかを選択するメッセージが表示されます。[開く] を選択すると、.atomsvc ファイル拡張子に関連付けられているアプリケーションで Atom サービス ドキュメントが開きます。[保存] を選択すると、ドキュメントが .atomsvc ファイルとして保存されます。既定では、ファイルの名前はレポートの名前です。この名前は、わかりやすい名前に変更できます。
Atom サービス ドキュメントは自分のコンピューターに保存されます。後でレポート サーバーまたは別のサーバーにレポートをアップロードして、他のユーザーがレポートを使用できるようにすることができます。詳細については、「レポートからのデータ フィードの生成 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」および「レポートからデータ フィードを生成する方法 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
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エクスポートされたレポートのトラブルシューティング
レポートを別の形式にエクスポートした場合、表示が変わったり、思いどおりに動作しなかったりすることがあります。これは、特定の規則や制限がレンダラーに適用されることがあるためです。多くの制限には、レポートの作成時に考慮することにより対処可能です。場合によっては、レポートで若干異なるレイアウトを使用する、レポート内へのアイテムの配置を工夫する、レポートのフッターを 1 行のテキストに制限するなどの作業が必要になります。
特定のレンダラーについてのトピックで、レポート アイテムとデータ領域がどのように表示されるかと、レンダラーごとの制限とソリューションについて説明します。
SQL Server 2008 R2 Reporting Services には、他の形式でも適切に動作するレポートを作成できるように、次の追加機能が用意されています。Tablix データ領域 (テーブル、マトリックス、一覧) の改ページ、グループ、四角形により、レポートのページ割り当てをより適切に制御できます。改ページで区切られたレポートのページに、さまざまなページ名を付け、ページ番号をリセットできます。式を使用すると、レポートの実行時にページ名とページ番号を動的に更新できます。詳細については、「Reporting Services の改ページについて (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
また、組み込みの RenderFormat グローバルを使用することにより、条件に応じてレンダラーごとに異なるレポート レイアウトを適用することもできます。詳細については、「組み込み Globals および Users 参照の使用 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
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レポートをエクスポートするその他の方法
レポートのエクスポートは、レポート マネージャーまたはレポート ビルダーでレポートを開くときに必要に応じて実行するタスクです。エクスポート操作を自動化する場合は (レポートを、定期的なスケジュールで特定のファイルの種類として共有フォルダーにエクスポートする場合など)、レポートを共有フォルダーに配信するサブスクリプションを作成します。詳細については、「Reporting Services でのファイル共有の配信」を参照してください。
レポート ツールでプレビューしたレポートまたはレポート マネージャーなどのブラウザー アプリケーションで開いたレポートは常に、まずレポート ビューアーに HTML でレンダリングされます。表示の既定として別の表示拡張機能を指定することはできません。ただし、後から電子メールの受信ボックスや共有フォルダーに配信する際に必要な表示形式でレポートを生成するサブスクリプションを作成できます。詳細については、「標準のサブスクリプションの作成、変更、および削除」および「データ ドリブン サブスクリプションの作成、変更、削除」を参照してください。
または、URL パラメーターとして表示拡張機能を指定する URL を使用してレポートにアクセスし、最初に HTML でレポートをレンダリングすることなく、指定した形式に直接レンダリングすることもできます。次の例は、Excel 形式でレポートを表示します。
http://<Server Name>/reportserver?/Sales/YearlySalesSummary&rs:Format=Excel&rs:Command=Render
詳細については、「URL での表示形式の指定」を参照してください。
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