Test Edition の新機能

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio Team System Test Edition では、Visual Studio 2008 の次の領域で新機能と機能強化が加えられています。

  • Visual Studio Professional Edition での単体テストの使用。Visual Studio Professional Edition で単体テストを作成し、実行できるようになりました。

  • 単体テストのより簡単な実行。単体テストをコード内から実行できるようになりました。

  • テスト クラス間の継承の使用。テスト クラスが拡張され、継承階層がサポートされています。

  • 単体テストのデバイス上での実行。単体テストを使用してデバイスをテストできるようになりました。

  • ホスト アダプタの作成。新しいホスト アダプタを作成できるようになりました。ホスト アダプタによって、単体テストを既定のテスト環境以外の環境で実行できます。

  • 単体テスト データ バインディングの強化。ウィザードを使用して、単体テストを CSV ファイルや XML ファイルなどのデータ ソースに簡単にバインドできるようになりました。詳細については、「方法 : データ ドリブン ユニット テストを構成する」を参照してください。

  • 別の Web テストからの Web テストの呼び出し。Web テストに別の Web テストからの呼び出しを挿入できます。詳細については、「方法 : 別の Web テストの呼び出しを挿入する」を参照してください。

  • Web テスト データ バインディングの強化。Web テストと単体テストでデータ バインディングをより簡単かつ柔軟に使用できるようになりました。

  • Web テスト機能の強化。より柔軟に検証規則を適用し、その結果に基づいて Web テストのプログラム フローを制御できるようになりました。

  • ロード モデリングの制御。実行するロード テストのロード モデリングをより柔軟に制御できるようになりました。

  • ロード テスト アナライザ ビューの強化。新たな組み込みグラフと表示機能が追加されたことにより、ロード テストの結果をより簡単かつ迅速に把握できます。

  • 強化されたロード テストの結果リポジトリの管理機能。より簡単にロード テストの結果リポジトリにアクセスできるようになりました。

  • XML ファイルの発行されたスキーマ。新しいスキーマによって、Team System テスト ツールで使用されるテスト結果ファイルなどの XML ファイルをより簡単に使用できるようになりました。

  • チーム エクスプローラの可用性の向上。チーム エクスプローラは、作業中のチーム プロジェクトにアクセスするために使用します。詳細については、「チーム エクスプローラ」を参照してください。

Visual Studio Team System Test Edition では、Visual Studio 2008 SP1 の次の領域で新機能と機能強化が加えられています。

  • ロード テスト用ロード パターン。ロード パターンの Microsoft.VisualStudio.TestTools.LoadTesting の機能が強化されました。

  • Web テストでのさまざまなイベントに基づいた外部コードの実行。Web テスト トランザクションまたはページの開始前または完了後に、WebTestPlugin を使用してコードを実行できるようになりました。

  • Web 要求や Web テストの結果の変更。Web テスト要求または Web テスト全体の結果を変更できるようになりました。

  • Extract Text 抽出ルールの新しいオプション。ルールにより指定された条件に一致する複数のテキスト文字列からランダムに選択できるようになりました。

コードのテスト方法

単体テストをより簡単かつ迅速に作成および実行できるようになり、より広範な実行コードを対象とすることが可能になりました。

Visual Studio Professional Edition での単体テストの使用

Visual Studio Professional Edition を使用する開発者は、単体テストと順序指定テストという 2 種類のテストを作成し、実行できるようになりました。単体テストでは、実行コードの特定のメソッドが正しく動作することを検証し、回帰テストや、関連テストまたはスモーク テストを実行します。順序指定テストは、他のテストを指定された順序で実行します。詳細については、「Visual Studio Professional Edition でのテスト ツールの使用」を参照してください。

単体テストのより簡単な実行

新しいメニューとショートカット キーが追加されたため、単体テストの開発者はより迅速にテストの実行を開始し、実行するテストを選択できます。また、製品のソース コードにアクセスすることなくバイナリ ファイルからテストを生成でき、戻り値やメソッド パラメータとして使用されるジェネリック データ型を対象とするテストも生成できるようになりました。詳細については、「方法 : 選択したテストを実行する」、「方法 : 単体テストを生成する」、および「ユニット テストおよびジェネリック」を参照してください。

テスト クラス間の継承の使用

テスト クラスでは、他のクラスのメンバを継承できるようになりました。これにより、開発者は基本テスト クラスで初期設定やテストを作成し、それを継承する派生テスト クラスを作成できます。この機能によって、テスト コードの重複がなくなり、開発者にとっては単体テストを適切にカスタマイズするための選択肢が広がります。詳細については、「単体テストの概要」を参照してください。

単体テストのデバイス上での実行

Visual Studio には、C# および Visual Basic のスマート デバイス アプリケーションを対象とする各種のテスト ツールが用意されています。これらのツールは、Test Edition の機能のサブセットを構成します。詳細については、「スマート デバイス プロジェクト用のテスト ツール」を参照してください。

ホスト アダプタの作成

通常は、テストを Team System テスト ツールに用意された既定の環境で実行します。既定の環境とは別の環境でテストを実行するには、ホスト アダプタを使用します。Visual Studio SDK を使用することによって、新しいホスト アダプタを作成できます。Visual Studio SDK は、このサイトからダウンロードできます。

Web サイトの Web テスト

Visual Studio 2008 では、Web テストの作成における柔軟性が向上しています。

Web テスト データ バインディングの強化

Visual Studio 2008 には、CSV ファイルおよび XML ファイルの組み込みサポートが追加されました。新しいウィザードを使用して、より簡単にデータ バインディングを行うことができます。データ バインディングの作業を終了する前にデータをプレビューすることもできます。詳細については、「Web テストでのデータ バインディング」を参照してください。

Web テスト機能の強化

Visual Studio 2008 には、テスト レベルの検証規則のサポートが追加されました。テスト内のすべての要求に適用される検証規則を作成できます。テスト中にエラーが発生したときには、Web テストを停止し、適切な HTTP ステータス コードが返されることを検証することもできます。詳細については、「検証規則と抽出規則の使用」を参照してください。

Visual Studio 2008 では、Web テストから要求を抽出することにより、新しい Web テストを作成できるようになりました。他の Web テストの呼び出しを挿入することもできます。これにより、Web テスト コンポーネントを作成し、Web テストや Web 要求を再利用することができます。詳細については、「方法 : Web テストを抽出する」および「方法 : 別の Web テストの呼び出しを挿入する」を参照してください。

Team System 2008 Test Edition では、Web テスト レコーダを使用して、Javascript 呼び出し、AJAX 呼び出し、およびポップアップ ウィンドウからの HTTP 要求を記録できます。クエリ文字列パラメータやフォーム ポスト パラメータに含まれるセッション ID などの動的パラメータ値は、自動的に検出され、関連付けられます。たとえば、AJAX 要求の ASP.NET ビューステートは自動的に関連付けられます。

Web テストでのさまざまなイベントに基づいた外部コードの実行

Visual Studio 2008 SP1 では、Web テスト トランザクションまたはページの開始前または完了後に、WebTestPlugin を実行できるようになりました。

Web 要求や Web テストの結果の変更

Visual Studio 2008 SP1 では、Web テスト要求または Web テスト全体の結果を変更できるようになりました。詳細については、「Web テストのプロパティの設定」、「Outcome」、および「Outcome」を参照してください。

Extract Text 抽出ルールの新しいオプション

Visual Studio 2008 SP1 では、ルールにより指定される条件に一致する複数のテキスト文字列からランダムに選択する Extract Text 抽出ルールのオプションがサポートされるようになりました。詳細については、「ExtractText」を参照してください。

ロード テスト

ロード テストを実行するときに、より現実的なロード モデリング オプションを使用できるようになりました。また、返されたデータをより多様かつ柔軟な方法で分類できます。

ロード モデリングの制御

ロード テストのロード モデリング オプションが拡充され、アプリケーションや Web サイトの実際の使用をより正確に反映したロード テストを作成できるようになりました。実行するテストの数、各テストの所要時間、またはユーザーがテストを実行するペースに基づいて、使用シナリオを作成することができます。詳細については、「テスト ミックスの概要」を参照してください。

ロード テスト アナライザ ビューの強化

Visual Studio 2008 のロード テスト アナライザには、主要なインジケータと結果を印刷およびエクスポートが可能な 1 つのページに表示する、新しい概要ビューが追加されました。主要な情報を示す 4 種類の組み込みグラフも新たに追加され、一度に最大 4 つのグラフを表示することができます。テーブルも改善されており、一度に 4 つのテーブルを表示できるようになりました。詳細については、以下のトピックを参照してください。

強化されたロード テストの結果リポジトリの管理機能

Visual Studio 2008 には、新たにレポジトリの管理ダイアログ ボックスが追加されており、ロード テストの結果リポジトリに直接アクセスできます。このダイアログ ボックスでは、ロード テストの結果を簡単に表示、インポート、エクスポート、削除できます。詳細については、「リポジトリ内の結果の管理」を参照してください。

XML ファイルの発行されたスキーマ

Test Edition を使用するときには、次のような XML ファイルにデータが保存されます。

  • テスト メタデータ ファイル。拡張子は .vsmdi です。このファイルには、ソリューションに含まれるテストの情報が保存されます。詳細については、「テストの再利用」を参照してください。

  • テスト結果ファイル。拡張子は .trx です。テストを実行すると、Visual Studio が自動的にテスト結果を .trx ファイルに保存します。詳細については、「方法 : テスト結果をエクスポートする」を参照してください。

  • テキスト形式の手動テスト。拡張子は .mtx です。テキスト形式の手動テストを作成すると、そのテストは .mtx ファイルとしてテスト プロジェクトに保存されます。詳細については、「方法 : 手動テストを作成する」を参照してください。

Visual Studio 2008 では、Test Edition が使用するすべての XML ファイルが TestTypes.xsd という新しい XSD によって定義されます。これらのファイルを手動またはプログラムによって編集する場合、生成される XML は、この XSD で定義されたスキーマに準拠している必要があります。同様に、この拡張子のファイルを作成する場合にも、この XSD で定義されたスキーマに準拠している必要があります。そうでない場合、Visual Studio 2008 Test Edition はこれらのファイルを使用できません。

Visual Studio 2005 で作成されたテスト プロジェクトには、XML ファイルが含まれています。Visual Studio 2005 テスト プロジェクトを開くと、Visual Studio 2008 プロジェクト アップグレード ウィザードが起動し、XML ファイルを新しい形式に変換するためのアクセス許可が必要であることを示すメッセージが表示されます。それらのファイルを Visual Studio 2008 で使用するためには、Visual Studio でファイルを変換する必要があります。1 つまたは複数のファイルを変換またはアップグレードしなかった場合は、Visual Studio でテスト プロジェクトを開くことはできません。同様に、以前の形式のファイルをテスト プロジェクトに追加した場合も、Visual Studio でファイル形式をアップグレードするかどうかを確認するメッセージが表示されます。[はい] を選択すると、Visual Studio によってファイルが変換され、テスト プロジェクトの一部として使用できるようになります。[いいえ] を選択すると、ファイルの追加はキャンセルされます。

ロード テスト用ロード パターン

Visual Studio 2008 SP1 では、ILoadTestPlugin を使用して、ロード テストのロード パターンの実行プロパティを取得または設定できるようになりました。ロード パターンのカスタム実装など、まったく新しいロード パターンを割り当てることもできます。詳細については、「ロード パターンの概要」および「方法 : ロード テスト プラグインを作成する」を参照してください。

チーム エクスプローラ

Team System 2008 Test Edition をインストールするときに使用したメディアと同じメディアから、チーム エクスプローラを直接インストールできるようになりました。チーム エクスプローラは Team Foundation のクライアントであり、ここから Visual Studio Team System Team Foundation Server で使用できる機能にアクセスできます。

  • 作業項目

  • チーム プロジェクト

  • チーム ドキュメント

  • レポート

  • チーム ビルド

  • ソース管理

Team System 2008 Test Edition には、チーム エクスプローラをインストールおよび使用するためのクライアント アクセス ライセンス (CAL) が含まれています。必須コンポーネントに関する情報など、チーム エクスプローラをインストールする方法については、Team System 2008 Test Edition のインストール メディアを挿入し、ルート ディレクトリを開きます。次に、TFC フォルダを開き、TFSInstall.chm ファイルをダブルクリックして、[チーム エクスプローラのインストール] ノードの下にあるトピックを参照してください。チーム エクスプローラ の詳細については、「チーム エクスプローラの使用」を参照してください。