BI 計画ソリューションとシナリオの計画データの提出

 

適用先: SharePoint Server 2010 Enterprise

トピックの最終更新日: 2015-03-09

Analysis Services キューブ

Excel 2013 では、IW は、書き戻しを有効にしたピボットテーブル経由で SSAS キューブを更新できます。IW 更新は、SSAS ロール セキュリティで厳密に管理されており、書き込み可能な領域でのみデータ入力が有効です。フォームで書き戻しを有効にするには、ピボットテーブル ツールの "What-If 分析" を選択し、[What-If 分析を有効にする] を選択します。

また、IW がフォームに入力する際に、手動あるいは自動で再計算するオプションがあります。自動再計算を選択すると、フォームに行われた変更のそれぞれについてキューブで "What-If 分析" が開始されます。これは、フォームに値を変更したときにすぐに結果を確認する際に役立ちますが、ある程度パフォーマンスを下げます。複数ユーザー計画プロセスがある場合、特にパフォーマンスがすでに目立って遅くなっているときは、SSAS サーバーが行う再計算が減るように、このオプションを手動に設定することを推奨します。

ピボットテーブルへの変更は、既定では暗い赤色の三角形インジケーターでタグ付けされます。計算された変更は、濃い青色の三角形インジケーターでタグ付けされます。IW が計画更新を完了したとき、キューブに書き戻すよう、その変更を、直接、発行できます。キューブに変更を発行すると、サーバーのリレーショナル書き戻しテーブルに変更が保存されます。

変更を発行するには、ピボット テーブル ツールの What-If 分析、[発行] の順に選択します。

1) Excel ピボットテーブルは、基礎となる SSAS キューブに更新を送信することにより、データを発行します。

2) SSAS は、更新をファクト行に変換して、それらを書き戻しテーブルに保存します。

Excel PowerPivot モデル

ExcelPowerPivot を使用して作成した計画モデルはで、リンク テーブルの機能を使用してデータ モデルを更新できます。リンク テーブルは、SSAS キューブのパーティション テーブルに対応するものと考えることができます。このように、PowerPivot モデルへの更新は、既存のリンク テーブルを、直接、更新するか、あるいは新しくリンク テーブルを作成し PowerPivot モデルにそれをリンクすることで行うことができます。

リンク テーブルを使用する重要な利点は、IW がフォームを作成し、複数の異種、かつ更新可能なデータ ソースから分析を行うことができ、さらにブック内ですべて管理できる調整でそのデータ モデルを拡張できるということです。

この目的で適切な環境をセットアップするには、PowerPivot モデルにデータをフィードする、個別のテーブルを作成する必要があります。以下は、個別のシート内でテーブルを作成して、それを PowerPivot モデルの更新に使用した例です。

  • 一般的に、リンク テーブルはファクト テーブルに似ており、データ モデルに調整をする目的で最も直観的な構造とは限らない点に注意する必要があります

  • PowerPivot ピボットテーブルは書き戻しをサポートしません。これにより、IW が PowerPivot モデルを更新するのは困難になります

テーブル セットアップで、テーブル内のデータのセクションを選択して、PowerPivot の下の [リンク テーブルの作成] ボタンをクリックします。ここで、PowerPivot モデルを自動的に更新する目的で、Excel テーブル内の更新について自動更新モードを選択できます。PowerPivot 内のテーブルにリンクされたデータを使用することにより、PowerPivot フォームの作成に追加の値を使用できます。

1) リンク テーブルへの更新は、コピー/貼り付け、あるいはセル参照によって行います。

2) リンク テーブルに行われた変更は、PowerPivot モデルへと自動的に処理されます。

3) 更新された PowerPivot モデルは、フォームあるいはレポートで使用できます。

4) その他のデータ ソースは、通常どおりに PowerPivot に更新されます。

SharePoint への発行

計画フォームを作成した後で、IW にフォームを発行する目的で SharePoint 2010 サイト内にドキュメント ライブラリをセットアップします。ドキュメント ライブラリの構成は、(部署、部門、場所のような) ユーザー要件に依存します。

PowerPivot レポートについては、これらのレポートを SharePoint の PowerPivot ギャラリーに発行することを推奨します。このギャラリーでは、レポートを表示するユーザーがレポートをより柔軟に操作できます。SharePoint 2010 を使用した場合、以下の複数ユーザー共同作業シナリオがサポートされます。

  • データ送信および承認での複数ユーザーのチェックイン/チェックアウト プロセス。

  • PowerPivot データ モデルのコピー、あるいはこのデータ モデルに対する変更は Excel 2013 内で行うことができます。

  • PowerPivot ギャラリーにより対話型のレポートと分析を共有できます。

SharePoint リスト

計画データを送信する代わりに、SharePoint リスト機能を使用できます。SharePoint リストにより、組織の複数の IW がウェブ ブラウザー経由でデータを取得できます。リストは SharePoint 環境で管理されることから、作成や管理に Excel は不要です。これにより、セットアップと機能は分かりやすくなっていますが、データ取得機構として OLAP キューブではなく SharePoint リストを使用する場合、いくつかの短所もあります。

リストの利点 OLAP と比較した場合の短所

すばやいセットアップとアクセス

データの収集はなし

分かりやすいデータ入力

階層表示はなし

基本的な計算

限定された計算機能

ワークフローとセキュリティ (SharePoint)

サポートされるビジネス ルールが少ない

 

データ セキュリティが限定される

 

フィルターの選択が限定される

注意

サンプル計画シナリオ用に SharePoint リストをセットアップするには、「BI 計画ソリューションとシナリオの計画機能の作成ガイド」の SharePoint リストのセクションを参照してください。

シナリオの計画では、リストは、さまざまな部門と部署のライン管理者からデータを集める目的で、財務入力フォームを表すことができます。また、SharePoint リストは、ダッシュボード、スコアカード、および分析を作成するとき、SharePoint プラットフォームで使用可能なその他の BI ツールと統合できます。

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Concepts

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