BI 計画ソリューションとシナリオのメンテナンス

[アーティクル]
04/29/2016

適用先: SharePoint Server 2010 Enterprise

トピックの最終更新日: 2011-01-25

キューブ、ディメンション、および階層管理は、SQL Server Business Intelligence Development Studio (BIDS) と SQL Server Management Studio (SSMS) を使用して実行されます。

SQL Server Management Studio (SSMS)

SSMS は、以下のことに使用します。

ディメンションテーブルからディメンションメンバーとプロパティを更新する。
親子関係について階層テーブルを更新する。
ファクトテーブルを更新する。
ディメンション、階層、およびファクトテーブル間のスキーマ関係をビューにより設計する。
ビジネスロジックについて T-SQL でストアドプロシージャを開発する。
- 通貨変換ルール。
- カスタム展開ロジック。
- データバージョン管理 (ファクトデータの 1 つのスライスを別のスライスにコピーする)。

SSMS から、以下の操作によって、データテーブルを、直接、更新できます。

編集するデータテーブルを右クリックします。
[上位 200 行の編集] を選択します。

または、外部から更新についてスクリプト操作できます。

編集するデータテーブルを右クリックします。
[テーブルをスクリプト化] を選択します。

SQL Server Business Intelligence Development Studio (BIDS)

BIDS は、以下のことに使用します。

ETL の SSI パッケージを開発する。
OLAP ディメンション、階層、およびキューブを設計する。
キューブ内で MdxScript ルールを設計する。
キューブ内でデータパーティション分割を設計する。
ロール経由での OLAP セキュリティ管理。

キューブを更新する

キューブには更新できる多くの情報がありますが、実際に使用する前に、各種の更新について完全なテストを実施する必要があります。すでに使用されているキューブを管理するとき、いくつかの考慮すべき点があります。

メジャーグループでキューブのモデルディメンション利用状況を更新する
- モデルディメンションを削除すると、ピボットテーブルの既存の定義が破損し、既存の MdxScript ルールが正常に機能しなくなります。さらに、ファクトテーブルで、ビジネス要件に基づいて削除された次元によってスライスされたデータに適切に対処する方法について確認する必要があります。
- モデルディメンションを追加する場合、一般的には、システム全体で障害を発生させる可能性は減ります。しかし、まだ多くのことを考慮する必要があります。ファクトテーブルは、新しいモデルディメンションの値を既存の値に適切に戻すか、完全に、再度、読み込む必要があります。この新しい次元が適切に既定に戻せない場合は、以前に送信したデータを、IW が、再度、入力する必要があります。これは大規模な IW プロセス変更をもたらす可能性があります。ピボットテーブルと MdxScript ルールは、引き続き機能するはずです。しかし、新しい次元は、特定の計算が機能する方法を変更する可能性が高いことから、すべての MdxScript ルールを確認することが最良です。たとえば、すべてのディメンションメンバーが計算範囲でリーフとなる必要があるルールがある場合です。

メジャーグループでパーティションを更新する
- パーティションの追加と削除は、技術的なレベル変更であり、一般的に IW には機能的な影響はありません。データの適切なパーティション分割スキームによってパフォーマンスは向上でき、未使用のパーティションが削除されても、影響は最小限です。

メジャーグループ利用状況を更新する
- メジャーグループを削除すると、MdxScript ルールと既存のピボットテーブル定義に影響します。これは、一般的には、ルールにあるかピボットテーブルにあるかに関わらず、システムでなんらかの方法で使用されるメジャーグループにメジャーが存在するからです。
- メジャーグループを追加しても、IW への影響は最小限です。既存の動作に影響せずに、新しい機能のみを追加できます。

MdxScript に基づくルールを更新する
- 計算更新は、データが IW に示される方法に影響します。適切なビジネスロジックをもたらすルールが更新された後で、そのパフォーマンス特性をテストすることは非常に重要です。MdxScript で作成されたルールが、不適切な方法で作成された場合は、SQL Server Analysis Services サーバーに重大なパフォーマンス低下をもたらすことがあります。

ディメンションと階層を更新する

ディメンションと階層は、ビジネス要件を満たす目的で、IW が新しい情報を必要とするつど、頻繁に更新されます。たとえば、以下のような要求は一般的です。

IW が、新しい階層ビューの追加を必要とする。
IW が、新しいメンバープロパティをレポートに表示する必要がある。
IW が、組織の変更を反映するように、既存の階層を変更する必要がある。

これらのシナリオにどのように対処すればいいでしょうか。また、このような変更を行ったときの影響はどのようなものでしょうか。まず、運用システムに行う予定の変更は、変更による詳細な影響を理解する目的で、まず、テスト環境で徹底的にテストする必要があります。また、一部の変更は、他と比較して、実施に費用がかかる場合があります。例を以下に示します。

ディメンションメンバープロパティを更新する
- 新しいプロパティ/属性を追加しても、既存の機能への影響は最小限です。これはリスクが低い変更です。
- プロパティの削除や、プロパティの名前変更は、運用環境では避ける必要があります。その定義の属性を使用する MdxScript ルール、ピボットテーブル、および階層が破損することがあります。
- ディメンションプロパティへの更新は、関連する属性から構築されるあらゆる階層に影響します。詳細については、以下を参照してください。

ディメンションメンバーを更新する
- すべてのディメンションメンバーは、キューブ内にそれについて保存されたデータを持つ可能性があります。このことから、ディメンションからメンバーを削除することで、ファクトテーブル内の関連するデータも適切に処理されるはずです。

既存の階層を更新する
- 親子階層
- PC 階層で階層メンバーを移動するとき、メンバーを階層の最低のレベルから親メンバーに移動したり、その逆をしたりしないように、注意してください。このようなことが起きると、子メンバーの合計として表示されない、IW の観点から正しくないデータが中間レベルに表示されることがあります。
- レベルベースの階層
- ディメンションテーブル列が新しい値に更新されるとき、それらの列に関連付けられる属性もまた更新されます。ここで、レベル階層は SQL Server Analysis Services のディメンションプロセスの後で、最新の属性に基づいて自動的に更新されます。
- 全般的な階層変更の影響
- 階層構造への更新は、ピボットテーブルと MdxScript ルールを破損することがあります。MdxScript ルールを確認して、それらがどのように使用されているか、階層構造への変更によりルールの更新が必要かを確認してください。また、ピボットテーブルを確認して、影響を受けていないか確かめてください。

新しい階層の追加は、新しい機能の追加であることから、リスクは大きくありません。階層の削除は「全般的な階層変更の影響」と同じ影響が発生します。

次の方法で共有

BI 計画ソリューションとシナリオのメンテナンス

SQL Server Management Studio (SSMS)

SQL Server Business Intelligence Development Studio (BIDS)

キューブを更新する

ディメンションと階層を更新する

See Also

Concepts

その他のリソース